「幸福の木」ドラセナ・マッサンゲアナの魅力と育て方

「幸福の木」ドラセナ・マッサンゲアナは、ハワイでは生垣にも使えて、長寿で生命力が旺盛で、幸福を呼び込むと言われていますが、成長そのものはゆっくりとしていて、日本の冬を屋外で乗り越えられるほど強くありません。

真っ直ぐに伸びた丸太に葉っぱが茂ったような姿が印象的で人気があり、成長がゆっくりなので、良い状態の姿が長持ちするため、初心者でも管理がしやすい植物です。

「幸福の木」ドラセナ・マッサンゲアナは寒さに弱く、10℃を下回ると枯れてしまうので、冬はできるだけ暖かいところで管理するようにします。

「幸福の木」ドラセナ・マッサンゲアナは、日当たりの良い場所を好みます。
寒さに弱いので、通年室内管理することが多い植物ですが、実際は、春から秋にかけては屋外栽培したほうが、良い状態で長く育てることができます。

冬はできるだけ明るい室内で育てますが、寒さと日照不足で弱ってきます。
気温が15℃を上回ってきたら、「幸福の木」ドラセナ・マッサンゲアナは屋外に出して管理してあげましょう。

ずっと室内管理しているよりもいい状態が保てるからと言って、長く室内栽培されてきた「幸福の木」ドラセナ・マッサンゲアナを、いきなり真夏の直射日光の元に出すと、びっくりして枯れてしまうことがあります。
環境が急激に変わると植物もダメージを受けてしまうので、はじめは明るい日陰に移し、1週間ほどしてからより明るいところへと、順に移していき、徐々に明るさになれさせるようにしましょう。

春であれば、それほど日差しが強くないので適応しやすくなりますが、真夏にいきなり直射日光の元に出すと光が急激に強くなりすぎています。
ずっと室内育ちだから、たまには日光浴をさせようと、炎天下に急に出すのが一番悪いので、気をつけましょう。

「幸福の木」ドラセナ・マッサンゲアナは寒さに弱いので、秋が深まってきて気温が下がりはじめたら、霜が降りる前に室内に取り込みましょう。
しかし、ずっと室外管理していた植物をそのまま家に入れると、虫や虫の卵を取り込んでしまうことがあります。
葉の裏表を強い流水のシャワーで洗い流し、鉢を外して土の中に虫などがいないかよくチェックした上で、鉢の内外をきれいに洗ってから、株を鉢に戻して取り込むようにしましょう。

「幸福の木」ドラセナ・マッサンゲアナは、春から秋にかけて、表面の土が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷりと水やりします。
土は乾燥気味を好みますが、葉っぱは多湿を好むので、通年、葉の裏表に強めの流水のシャワーをかける「葉水」をなるべく欠かさないようにしましょう。

肥料も、春から秋にかけては緩効性化成肥料を2ヶ月毎に株元にまいて、10日おきくらいに水の代わりに液体肥料を与えるようにしましょう。

冬は寒さで生育が弱まるので、肥料は与えず、水も土がかなり乾いてから与えるようにしますが、葉水は欠かさず与え続けましょう。

「幸福の木」ドラセナ・マッサンゲアナは、生育はそれほど旺盛ではありませんが、鉢底から根が伸びていたり、土に水が染み込みにくくなってきたら、植え替えるようにしましょう。
目安としては、2～3年ごとに1回程度の植え替えで、長く育てることができます。

気温が高くなってきた5月中旬～7月に、鉢を外し、いたんだ根を切り取ったら、一回り大きな鉢に植え替えるようにします。
鉢を大きくしたくないときは、土を1/3ほど落として、根を多めに切り詰めて同じ鉢に植え戻しても構いません。

「幸福の木」ドラセナ・マッサンゲアナは水はけの良い土を好むので、観葉植物用の土や、観葉植物用の土にバーミキュライト・パーライト・赤玉土などをブレンドして水はけを良くしたものを用いるのもおすすめです。

切り取った芽や幹を挿し木に使うこともできます。
挿し木の適期は植え替えの適期と同じなので、植替えのときに伸びすぎた枝や幹を切り取って、挿し木して、新しい「幸福の木」ドラセナ・マッサンゲアナに仕立て直して楽しむこともできます。
枝は、なるべく幹の部分もくり抜くようにして切り取ったものを用います。
幹は、20ｃｍくらいに切り取ったものを用います。
バーミキュライトやパーライトを湿らせたところに挿して、水切れしないように気をつけながら、風通しの良いところで管理しておくと、1～2ヶ月で新しい芽が伸びてきます。 2～3ヶ月経ってグラグラしなくなってきたら新しい鉢に植え替えましょう。

監修：きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物、多肉植物、
ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、
一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。