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赤いダニを駆除するには

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4〜5月頃、ベランダやコンクリートの周りを、何やらごく小さい赤いものがうごめいているのを見かけることがあります。
よくよく探してみると、プールの周りや車の上など、屋外のいたるところで見ることができます。

うっかり潰してしまうと、周りに赤い色が飛び散ってしまい、気持ち悪い思いをします。
一見無害に見えますが、本当に無害なのでしょうか。

7月頃になると、あまり見かけなくなりますが、また、春が来るとやってくるようです。
この赤いものの正体は、「赤ダニ」や「タカラダニ」と呼ばれるダニです。
赤いダニについて、その性質や駆除方法・予防法などをご紹介していきましょう。

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赤いものは体長1mmくらいの赤ダニ

春になるとコンクリート上などでうごめいている何やら赤いものは、「赤ダニ」と呼ばれるダニです。
正式な名前は、ダニ目前気門亜目タカラダニ科アナタカラダニ属カベアナタカラダニ(Balaustium murorun(Hermann))です。
「赤ダニ」とも、「カベアナタカラダニ」「タカラダニ」とも呼ばれています。
1980年代から全国各地で「気持ち悪いけれど刺されたりしないか?」という問い合わせが保健所などに殺到するようになりました。

赤いダニの遺伝子はヨーロッパの個体と一致したそうで、外来種ではないかと推測されています。

赤いダニは全てメス?

赤いダニは、うじゃうじゃいると気持ちが悪いし、ついうっかり潰したりすると、赤い色が飛び散り始末に負えないのですが、刺したりするといった、健康被害は見つかっていません。

自然界には、いろんな虫がいるので、こういった赤いダニがいる事自体は、致し方ないところですが、見た目もあまりよろしくなく、洗濯物にうっかりつくとなかなか取れず、気持ちが悪いものです。
できればいない状態にしたいし、なんとかうまく減らしたいところです。

赤いダニの生態は、今現在もあまりわかっていません。
深刻な健康被害が報告されていないので、研究が進んでいないのではないかと思います。

赤いダニの、うじゃうじゃ動き回っているものすべては雌で、オスが見つかっていないことから、赤いダニは、雌だけで増えていく単為生殖をしているのではと考えられています。

赤いダニの餌は、花の花粉のところにたくさんくっついているのがよく見られることから、花粉を好んで食べることがよく知られていますが、それ以外はどんなものを食べているのか、あまりわかっていません。
コンクリート上によく見かけられることから、コンクリートにくっついた花粉や苔などを食べているのではないかと推測されています。

屋外の赤いダニの駆除方法

赤いダニは、7月をすぎると自然にいなくなってしまいますが、今赤いダニがいる状況をなんとかしたい場合、まずは中性洗剤を少量水に溶かしたものをスプレーします。
そしてしっかりとスプレーをした後、流水で全体を洗い流します。
このとき、高圧洗浄機を使うと、より効果的ですが、なければホースの水でも十分です。

中性洗剤は、食器洗い用でも洗濯用でも何でも構いませんし、少量で十分に効果を発揮します。
濃いものを散布すると、後で泡だらけになって自分も困るし、生態系に悪影響しか残さないのでやめましょう。

室内の赤いダニの駆除方法

赤いダニは非常に小さいので、家の中に入ってきてしまうことがないとは言えません。
屋外に干していた洗濯物や布団について入ってくることもあります。
室内に入ってしまったものや、布団についているだけなら、掃除機で吸い取ってしまいましょう。

ついうっかり、潰してしまうと、赤いしみになってしまうので、衣類などについてしまったらこすらずに洗い流した後、アルコールでつまんでできるだけ取り除き、洗濯し直しましょう。

赤い汁が手足についてしまうことも考えられますが、こすらずにすぐに洗い流した後、石鹸でよく洗ってから洗い流して置きましょう。

すぐに洗い流しておけば、大部分の人には無害ですが、長時間汁がついたままにしていると、湿疹が出ることもあります。
皮膚の弱い方やアレルギー体質の方でも、ついてしまった赤い汁をできるだけ早期に洗い流しておけば、大部分は問題ありませんが、心配なときは皮膚科を受診してください。

春先に洗い流して予防する

赤いダニが発生し始めるのは、春から夏にかけてなので、3月中までにベランダなどを高圧洗浄機や強めのシャワーでしっかり洗い流しておきましょう。
前年に赤いダニを見かけたあたりを特に念入りに洗っておきましょう。

卵がなければ赤いダニがでてくることはありません。
100%洗い流すのが不可能であったとしても、発生率を減らすことができるので、赤いダニに悩まされる確率を減らすことができます。
植木鉢なども、一度どけて、鉢周りも含めてしっかりきれいにしておきましょう。

虫除けにハッカ油スプレー

蚊やダニは、ハッカ油を嫌う性質があるといわれています。
ハッカ油スプレーは、ハッカ油2cc、エタノール10ml、精製水90mlを混ぜ合わせるだけで作れます。
ハッカ油は、ドラッグストアやエッセンシャルオイルを扱っている店舗でも購入できます。

ハッカ油スプレーをかけておくと、植物にもコンクリートにも、人にもほぼ無害のまま、ダニよけ&虫よけができます。
ハッカ油スプレーは、植物にかけても無害で、薬剤に頼ることなくハダニなども防げます。
影響が気になる場合は、更に濃度を薄めておくと安心です。

ハッカ油スプレーは、衣類にかけることもできますし、布団などにもかけられます。
肌に直接スプレーすることもできますが、肌の弱い人は、目立たないところにつけてみて、問題ないことを確認してから使用してください。

監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物多肉植物
ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、
一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。

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