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「誕生花」は自分の好きな花を。決まりのない誕生花

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自分生まれた日の花を「誕生花」ということがあります。
誕生月の花として「誕生花」が選ばれていることもあります。

誕生日を司る花として、「あなたの誕生花は○○です」と言われると、その花が好きな花の場合は更に思い入れが深くなり、好きではなかったときは、なんだかちょっぴりがっかりすることもあります。
お誕生日のプレゼントに悩むとき、誕生花を添えて贈ると、とても喜ばれますね。

しかし、誕生花を調べると、国ごとにも全く違っていることがあり、国内だけをとっても、サイトによって、本によって、全く違っていることがあります。
誕生花のもつ花言葉も、国により、サイトにより、本により、様々な違いがあります。

そもそも、誕生花に由来はあるのでしょうか。
どうやって決めているのでしょうか。

花言葉もいろいろ

花言葉には、ギリシア神話やローマ神話、歴史上の出来事や逸話が由来になって、つけられている花言葉があります。
また、花の姿形、花の持つイメージから、つけられる花言葉もあります。
近年では、生産者や販売者が、イメージ戦略で花言葉を付ける場合もあります。

例えば、ダリアの花言葉に、「華麗」「優雅」「気品」「移り気」「裏切り」などがあります。
花の美しさや、すくっと伸びた花茎から、「華麗」「優雅」「気品」などの花言葉がつけられています。
これらの花言葉は、花の姿形、花の持つイメージからつけられた花言葉です。
「移り気」「裏切り」の花言葉は、ナポレオン妃ジョセフィーヌが、ダリアを独り占めしていたところ、盗まれて外でも栽培されるようになってしまい、興味をなくしてしまったという逸話が元になって、つけられています。
こレラの花言葉は、歴史上の出来事や逸話が元になった花言葉です。

サントリーが世界に先駆けて開発した青いバラ「アプローズ」には、不可能とされていた青いバラを遺伝子組換えで作り上げたことで、不可能を可能にしたことから、「夢かなう」とつけられました。

誕生花には決まりがない

誕生花はどこからきているのでしょうか。
誰がどのように決めたのでしょうか。
じつは、公式な誕生花は、花言葉同様、ありません。
生産者や園芸関係者、販売店など、花に詳しい人が、その日・その月に開花している花を選んで、この日・この月はこの花が誕生花だ、といえばそれがその日の誕生花になっていました。

花の開花時期は一日に固定されているわけではなく、ばらつきもあるので、サイトごと、本ごとでも、誕生花が違っていることがあります。

誕生花が国によっても違っていたり、地域によっても違うのは、花の開花時期が周りの環境に左右されるため、自然と違いが生じているからです。

誕生花は誕生日・誕生月の頃咲いている花

誕生花は、誕生日や誕生月の頃に咲いている花を選んで決められています。

ひまわりは夏に咲くものですが、南半球では北半球のが冬になる頃に夏がくるので、開花している月日は全く違います。
同じ日本でも沖縄では1月下旬からひまわりを見ることができます。

同じ日付であっても、国によっても地域によっても、違う花が咲いています。
誕生日・誕生月の頃に咲いている花といっても、まちまちなので、一律に「誕生花はこれ」と言えません。

昨日咲いていた花が、3日後に咲いていないかというと、そうでもなく、その月中、咲いていることもあれば、先月から咲いていることもあり、月の半ばで咲かなくなることもあります。その結果、同じ花が別の日・別の月に誕生花として示されていることもあります。

自分の好きな花を自分の誕生花に

どれが正しい誕生花なの?というと、どれも正しい誕生花である反面、根拠があるわけではないので、どれも正しくない誕生かとも言えます。
逆に言えば、誕生花をどれかに決める必要もなく、誰かに決めてもらうものでもありません。

自分の誕生花は何か?と考えるのであれば、誕生日の頃に咲いている、自分の好きな花を選ぶと良いでしょう。

バラの一般的な開花期間は、5〜6月なので、この頃バラ誕生花になっていることがよくあります。
誕生花を「バラ」とひとくくりにするのではなく、例えば「ピエール・ドゥ・ロンサールが誕生日の頃咲いていて大好き」という方は、品種を限定して「ピエール・ドゥ・ロンサール」を誕生花にしてもいいのではないでしょうか。

誕生花を決めるのであれば、誰かに決めてもらうのではなく、自分で誕生花を選んでみましょう。

サイトや本などで、「誕生花はこれ」と選んでいる方は、花について詳しい人が多く、一般的な開花時期にあわせて誕生花を選んでいます。
自分の誕生花はこれにしよう、と思うものがなければ、おすすめの花を選んでくれていると考えて、その中から選ぶのもおすすめです。

国内で、開花時期が特に早くなる暖地や、開花時期が遅れる寒冷地では、一般的な開花時期を参考に選んだ誕生花では、自分の持つイメージと大きく異なる事も考えられます。
自分のイメージにぴったりであれば、一般的な開花時期にあっていない誕生花でも、好きに選んでもいいでしょう。
決まりがないので、自分自身が最もしっくり来る花を、自分の誕生花と考えるのがぴったりです。

監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物多肉植物
ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、
一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。

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