景勝地

メキシコ「カンクン海底美術館」はどうやって鑑賞するの?

関連キーワード

出典:https://www.instagram.com/p/C3kNns8sqyT/

カリブ海とメキシコ湾に挟まれたカンクンは、息をのむほど美しいターコイズブルーの海と白い砂浜が広がり、新婚旅行先としても人気の観光地です。そんなカンクンで注目を集めているのが「カンクン海底美術館」。なんと海を泳ぎながらアートを鑑賞できるという、夢のような体験ができることで知られる美術館です。

カリブ海の楽園になぜ海底美術館が誕生したのか、そしてどのような方法で海の中のアートを鑑賞できるのか、今回は「カンクン海底美術館」の秘密に迫ります。

サンゴを守れ!カンクン海底美術館の誕生秘話

出典:https://www.instagram.com/p/B6A8yJDhK8u/

カンクンの海では水質汚染によってサンゴが年々減少していました。地球温暖化やハリケーン、さらに人間による開発行為などによる影響です。カンクン国立海洋公園は、海を守るために立ち上がります。そこで白羽の矢を立てたのが、アーティストでありながらスキューバダイビングインストラクターのライセンスも持つ、ジェイソン・テイラーでした。「美術館は保全の場である。価値あるものを保管する場所として最適だ」という彼の想いから生まれたのは、人工サンゴ礁にもなる彫像を海に沈めて海底美術館を作る、という斬新なアイデアでした。2009年、ついに第一号の彫像が海へ。そして2025年現在では、500体もの彫像たちがカンクンの海で”生活”しているのです。

カンクン海底美術館の最大の魅力は、時とともに姿を変える彫像たち。サンゴや海の生き物と一体化し、まるで生きているアートのように刻一刻と変化していきます。展示されている彫像は、車の上で横たわる人や丸机を囲んで座る人々、さらにはソファでテレビを見る男性など、日常の何気ないワンシーンを切り取ったものです。中でもムサ・マンチョネスと呼ばれるエリアでは、最も有名な作品「The Silent Evolution」を鑑賞できます。世界中のさまざまな地域の人々をモデルにした約400体の彫像が集まっており、まさに圧巻の一言。海底美術館は広いエリアで展開されているため、事前に鑑賞したい彫像を絞っておくのがおすすめです。

鑑賞方法の王道はスキューバダイビング&シュノーケリング!泳げない方はグラスボートで満喫しよう

出典:https://www.instagram.com/p/BvOrLZBlyyh/

カンクン海底美術館を鑑賞する方法として最も一般的なのは、スキューバダイビングです。彫像に接近できるため、サンゴや魚たちがどのように彫像を住処として利用しているのか間近で観察できます。またライセンスを持っていない方は、シュノーケリングでの鑑賞も可能。美術館エリアは水深10mほどの浅瀬にあるため、水面からでも彫像を十分に鑑賞できます。

「泳げないから楽しめない…」と感じている方も安心してください。船底の一部がガラスになっているグラスボートなら、泳がなくても海底美術館を楽しめます。運が良ければ、ウミガメや魚たちが近づいてきてくれることも。着替えの準備も不要なので、カンクンでほかの観光スポットも楽しみたいという方にもおすすめです。

海とアートが共存するカンクン海底美術館

出典:https://www.instagram.com/p/ByrohS-FsN4/

今回は、海を展示場にした世にも珍しい「カンクン海底美術館」を紹介しました。泳げる方はもちろん、泳げない方やお子さん連れでも楽しめるこの場所は、カンクン旅行の際にぜひ訪れてほしいおすすめ観光スポットです。

カンクンの近くには、ほかにも謎多きマヤ文明を感じられる世界遺産「チチェン・イッツァ」や「エクバラム遺跡」など、見どころが盛り沢山。自然と歴史を一度に堪能できる神秘の街・カンクンで、一生の思い出に残る旅を体験してみてはいかがでしょうか。
  • Facebook
  • Twitter
  • hatena

    ▲ページトップ