小物

初心者でも簡単!名前・イニシャル・ワッペン刺繍のやり方

関連キーワード

ハンカチや巾着、ポーチなどの持ち物にそっと添えられた持ち主を表す刺繍。素敵ですよね。名前やイニシャルの刺繍は老若男女問わずさりげないオシャレとしても使用できるだけでなく、洗濯を繰り返しても落ちないことから入園・入学準備の袋物への名前入れとしても人気なんです。

本格的な刺繍はむずかしくても、名前やイニシャルだけなら大丈夫。アルファベットでもひらがな・カタカナでも、上手に刺繍できるコツがあるんです。

★趣味時間おすすめ手芸動画はこちら★

セメントキャンドルの作り方


名前・イニシャル刺繍に必要な道具

名前・イニシャル刺繍に必要な道具をご紹介します。

刺繍針

できれば裁縫用の縫い針ではなく、刺繍用の針を用意しましょう。

刺繍は裁縫と違い何本かの刺繍糸をまとめて縫うため、刺繍針は針穴が大きく作られています。また、針穴には縫い進めているうちに糸が生地と擦れて切れてしまわない工夫も施されています。

針の太さも縫い針より細く作られているのでスムーズに針を進めることができ、縫い針では縫い目がガタガタになってしまう人でも綺麗に縫いやすいので、美しく仕上げるためにも縫い針ではなく刺繍針を使用するのがオススメです。

刺繍糸

手芸店に並んでいる刺繍糸のラベルを見ると、「25番」「8番」「5番」などの番号が付いています。これは刺繍糸の太さを表しており、数字が大きくなるほど糸が細くなります。

名前・イニシャルの刺繍に使用するのは、25番の刺繍糸です。そのなかから、好みの色や手触りのものを選びましょう。

インパクトのある太い線を出したいという場合は、敢えて8番や5番のような太い糸を使うのもアリですよ。

チャコペン/チャコペーパー

刺繍したい文字によって、生地の直接下書きできるチャコペンや、別の紙にある図案を写すことのできるチャコペーパーを用意してください。どちらの場合でも、生地と色や明るさが近過ぎると見えなくなってしまいますので、できるだけ生地に対して目立つ色を選ぶようにしましょう。

最近のチャコペンには水で消えるものや時間の経過で自然に消えるものもありますが、細い線で下書きができる方や下書きからはみ出すことなく刺繍する自信がある方は、消えないチャコペンや鉛筆でも大丈夫です。

刺繍をしたい布

手芸店では刺繍用の布が販売されていますが、もちろん普通の布でも大丈夫。ブロードやオックスのような目の詰まったハリのある生地がオススメです。

逆に刺繍に向かない布としては、伸縮性のある布、帆布のような厚い布やガーゼのような薄すぎる布、ウールやフェルトのようなふかふかの布や、サテンのようなツルツルした布です。大雑把に言うと、「下書きがしにくい」「図案が写しにくい」「針が通りにくい」「縫うとシワがよる」ような布は、刺繍には不向きと覚えておけば間違いありません。

刺繍枠

なくても刺繍はできますが、刺繍枠を使って布をピンと張っておいた方が断然綺麗に刺繍することができます。直径10cm程度のものから様々なサイズのものが販売されていますので、刺繍したいサイズに合うものを選んでください。

名前・イニシャル刺繍で使うステッチ

25番の刺繍糸の場合、束になった6本の糸のうち2〜4本を抜き取って刺繍に利用します。使用する本数が減るほど刺繍する文字が細くなり、増えるほど太くなります。練習も兼ねて、試し縫いをしながら使用する糸の本数も調節しましょう。

名前・イニシャル刺繍で使用するステッチは、バックステッチ・チェーンステッチ・アウトラインステッチ・サテンステッチの4つです。ただし、サテンステッチは大きな面を塗り潰すように、刺繍するときに使用するステッチですので、小さな文字しか刺繍しない場合などには覚える必要はありません。

バックステッチ

もっとも基本的なステッチのひとつで、一度後ろに戻りながら(バックしながら)前に進んでいくステッチです。

1.針の裏から表に向かって針を出す
2.一旦手前に針を入れる
3.1から2へと同じ距離だけ離れた場所から針を出す

これを繰り返しながら縫い進めていきます。
縫い方も出来上がる線も非常にシンプルで小さな文字でも綺麗に縫うことができる方法ですが、縫い目を等間隔に合わせるのが意外とむずしいので、ひと目ひと目丁寧に縫い進めましょう。

詳しい縫い方の図解や動画は、こちらのサイトが参考になります。
戸塚刺しゅう研究所 - 刺しゅうの手引き「バックステッチ」
http://www.totsuka-shisyu.com/contents/manual/stitch/cat5/post_10.htm

チェーンステッチ

その名の通り、連なった鎖のように見えるステッチです。バックステッチより仕上がりの線が太く、可愛らしい印象が出ます。

1.針の裏から表に向かって針を出す
2.1と同じ場所に針を刺し、チェーンのトップに当たる部分から針先を出す
3.2で出した針先に左から右に糸をかけ針を抜く

バックステッチ同様、等間隔に縫ってチェーンのサイズが揃えられるよう丁寧に縫い進めましょう。また、糸を強く引きすぎるとチェーンが綺麗な輪になりませんので、力加減にも注意しましょう。

詳しい縫い方の図解や動画は、こちらのサイトが参考になります。
戸塚刺しゅう研究所 - 刺しゅうの手引き「チェーンステッチ」
http://www.totsuka-shisyu.com/contents/manual/stitch/cat39/post_21.htm

アウトラインステッチ

縫い目を半分重ねながら、後ろへ後ろへと縫い進んでいくステッチです。糸が重なる分、バックステッチより線が太くなります。

1.針の裏から表に向かって針を出す
2.半歩手前から針を刺し、1と同じ場所から針を出す
3.1と2の倍の長さを取って針を刺し、2と3の中間から針を出す
4.2〜3を繰り返しながら縫い進めていく

針を出す場所が下書きのライン上から外れると、仕上がりが汚くなってしまいますので注意しましょう、カーブを縫う場合は、少し縫い目を小さめにすると綺麗に仕上がりやすいです。

詳しい縫い方の図解や動画は、こちらのサイトが参考になります。
戸塚刺しゅう研究所 - 刺しゅうの手引き「アウトラインステッチ」
http://www.totsuka-shisyu.com/contents/manual/stitch/cat3/post_4.htm

サテンステッチ

大きな面を塗り潰すように埋めていくステッチです。綺麗に刺繍できると、その名の通りサテンの生地のような艶やかな仕上がりになります。

ステッチをはじめる前に、ステッチと逆方向に「下糸」と言われる糸を刺しておくことでふっくらとした立体感を出すことができますが、必ずしも必要ではありません。また、文字であればアイロン接着できるフェルトや接着芯を文字の大きさに切って土台とし、その土台を埋めるようにステッチすると下糸なしでも立体感を出すことができます。

詳しい縫い方の図解や動画は、こちらのサイトが参考になります。
戸塚刺しゅう研究所 - 刺しゅうの手引き「サテンステッチ」
http://www.totsuka-shisyu.com/contents/manual/stitch/cat37/

名前・イニシャルステッチに挑戦してみよう

ステッチの練習ができたら、いよいよ本番の刺繍に挑戦してみましょう。

自分で布に直接下書きを書いて、その上を刺繍していくのが一番お手軽ですが、「せっかくだからオシャレな文字にしたい」という場合は、パソコンで図案を作ってみましょう。個人で使用するものであれば、フリーフォントなどを利用して図案を作成するという方法もあります。(※フリーフォントの利用規約は必ず確認するようにしてください)

慣れてくると、文字だけでなく簡単なイラストも表現できるようになりますよ。

【基本の縫い方は4種類】刺繍のやり方を知ったらきっとトライしてみたくなります!

刺繍は初心者でも気軽にはじめることできます。刺繍をはじめるのにあまり多くの道具は必要ないですが、針や刺繍糸などは揃えてから取り組みましょう。今回は刺繍に使う道具やアイテムと刺繍のやり方を紹介します。

刺繍に使う道具と材料

刺繍の道具をみていきます。まずは布用ハサミ・紙用ハサミ・糸切り用ハサミなど。針は、針は布地の種類によって太い物と細い物そして長さも長い物と短い物を用意します。刺繍糸は使用したい色を選んで用意します。針刺しやまち針のほかに、布を固定して縫いやすくする刺繍枠もあるといいですね。刺繍枠は、最初12cmくらいが適当でしょう。

刺繍の種類はこんなにたくさん

刺繍にはいくつかの種類があります。一番ポピュラーなヨーロッパ刺繍だけでもその種類は100種類以上あります。ほかにもリボン刺繍・アップリケ刺繍・ビーズ刺繍・スモック刺繍・スウェーデン刺繍などが有名です。

【リボン刺繍】
18〜19世紀の貴婦人たちの衣装にもあしらわれていたリボン刺繍はイタリアからフランスへわたり、たくさんのリボンの種類が生まれています。刺繍糸と同じ針運びですが、強く引き過ぎないように気を付けて刺します。リボンを刺繍糸と一緒に縫い合わせて立体的に模様を作って、お花の模様などでよく使われています。普通の刺繍に慣れてきたら、ぜひチャレンジしてみたい素敵な作品がいっぱいです。

【アップリケ刺繍】
刺繍でアップリケを作るのも楽しいです。土台にする生地の切り抜きやフェルトで作ったオリジナルのマークや絵を刺繍で縫い付けていきます。アルファベットなどのマークは文字を布に下書きしたら、刺繍糸と針でその通りに刺していきます。刺繍の機能付きのミシンなら簡単に素敵なアップリケを作ることができます。

【ビーズ刺繍】
刺繍でビーズを縫い付ける方法もありますよ。刺し方は刺繍糸を使ったヨーロッパ刺繍と基本的には同じですが、表の縫い目ビーズを通して縫い付けていきます。ヘアアクセサリーなどにお気に入りのビーズを縫い付けて作るとオリジナルのデザインがあっという間に完成します。

【スモック刺繍】
スモッキング(スモック)は薄手の生地にしわを寄せて折り山に刺繍していく方法です。北欧、東欧の民族衣装として今でも使われています。生地は木綿やウール素材で、チェックや縞模様、水玉模様などを使っています。

【スウェーデン刺繍】
スウェーデン針は先が曲がっているので布の目を数えながら目をすくうように刺していきます。階段のような段差を上下して模様になっていきます。

ほかにもクロスステッチ・ニードルポイント・レジェール刺繍・カットワーク・ハーダンガー刺繍・刺し子などがあります。

基本の縫い方

1.クロスステッチ
刺繍と言えばまずはクロスステッチを覚えなくてははじまりませんね。その名の通り、クロス(バツ印)に針を刺していき、そのクロスの集合で模様や文字を描いていく方法です。これにはクロスステッチ針という専用の先の丸い針があるので、まずはそちらを用意します。ガーゼや綿などの目の粗いタイプの布に刺繍をするのにも適した縫い方でしょう。クロスステッチには、25番刺繍糸がオススメです。そうとは言っても、布の生地タイプに合った針や糸を選んで刺繍するようにしましょう。

2.バックステッチ
でき上がりの見た目が1本の点線のようになる縫い方です。クロスステッチの縫い目よりも細く描きたいときや、細いラインやクロスステッチのふちどりするときなどによく使われます。返し縫いと少し似ています。

3.フレンチノットステッチ(フレンチナッツ)
見た目は、点や玉結びそっくりなフレンチノットステッチは、実際にその縫い方も玉結び同様で、針に糸を巻く回数を増やせば、玉が大きくなります。黒でイラストの目の部分などに使います。

4.分数ステッチ
2分の1はクロスステッチの半分(バツの片側一方だけ)を、その半分の長さにするのが4分の1で、その2つを合わせた形になるのが4分の3ステッチとなります。これらは背景や、角に丸みを表したいときなどに使います。

刺繍キットからはじめてみては?

オリムパスやフェシリモで刺繍キットがたくさんの種類で販売されているので、最初はそちらを使って修行するのが、一番オススメの方法です。刺繍に使う基本的なステッチから上級者用まで、さまざまな縫い方を覚えておけば、いつかきっと、オリジナルのアレンジで、さまざまな作品を作れるようになりますよ。

ある程度縫うことができる方は、複雑なデザインや、刺繍を施した小物作りなどに挑戦してみるのもいいかも知れません。うまくできたら額に入れて飾ったり、ブックカバーにしたりするのも素敵ですね。

まとめ

いかがでしたか?今回は刺繍をはじめるときに、最初に必要な道具と材料、縫い方の基本をご紹介しました。ちょっとしたすきま時間でできるので、いつの間にか夢中になり、ときがたつのも忘れてしまうかも知れませんね。たくさんの布製品や服に自分だけのオリジナル刺繍をデザインしてみてください。

刺繍初心者にも簡単、ハンカチに刺繍でワンポイントすればオリジナルアイテムに

刺繍は、使う道具はあまり多くはないので、初心者でも簡単にはじめることが可能です。
ハンカチなどの小物に刺繍をするためには、針や刺繍糸のほかに、作品を作るための材料や道具などを揃えてから始める事になります。ここでは刺繍に使える便利なアイテムを、いくつかご紹介していきましょう。

刺繍に使う道具と材料

刺繍の道具は、ほかの手芸と同じように先に準備しなくてはなりません。
ここで一度おさらいをします。まず、はさみは布用・紙用・糸切り用が必要になります。
針は布地の種類によって厚みが変わるため、いくつか種類を揃えます。刺繍糸は使いたい色を選んで用意しておきます。そのほか、針刺し・まち針・刺繍する面を固定しておく刺繍枠(最初は12センチくらいがよい)が必要でしたね。刺繍をする際に忘れてはいけないのが、刺繍布ですが、ハンカチに刺繍する場合はそのハンカチを刺繍枠に留めて縫っていきます。

昔ながらの手法「刺し子」

ハンカチ全体に日本の伝統的な刺繍、刺し子を縫うのも素敵です。
刺し子は基本的な縫い方が、運針縫いです。これは雑巾を縫うときに使われる縫い方で、皆さんも一度は家庭科で習ったことがあるのではないでしょうか。刺し子糸と呼ばれる刺し子用の糸を使います。
厚めの布に刺し子をするときや、長めの針で縫う場合に、あると便利なのが指ぬきで、皿のついたものを針を持つ手の中指の内側にはめて、針の糸を通している側の先を当てて縫っていきます。

刺繍ワッペンを作って縫いつける

ハンカチに直接刺繍いいのですが、まず別の布にキャラクター名前などのワッペンを刺繍で作り、刺繍した部分だけを切り取り、それをハンカチの好きな場所に縫い付ける方法もあります。
これだともともとのハンカチの素材を気にせずに、好きな模様の刺繍を作ることができます。また、時間があるときにいくつか作り置きしておいて、ハンカチ以外にも好きなものにそのワッペンをアイロン用接着剤で貼り付けたり、ワッペンの周りをかがり縫いして留めることができますね。

刺繍ワッペンの作り方も通常の刺繍と同じですが、小さなデザインが多くなるのでクロスステッチだけでなく、バックステッチなどでも作ってみましょう。
すべて縫い終わったあとに、触れ止めボンド(フリーステッチボンドなど)を刺繍の裏面に塗ります。
クッキングペーパーなどを当てて乾かすと平らできれいに固まります。乾いたら周りの余分な布を切り取ります。あとはお好みのハンカチにそれを縫い付けるだけです。
お子さんの名前の刺繍ワッペンを作ってあげるとオリジナルハンカチができ上がります。きっと喜んでくれそうですね。
いかがでしたか?今回は刺繍をはじめるときに、最初に必要になる道具と材料を紹介してきました。
そして、簡単なクロスステッチについての刺し方とコツなども合わせてみてみました。ちょっとした時間でもはじめられる刺繍には、やりはじめると止まらない不思議な魅力があります。これを機にハンカチだけでなく、いろいろな布製品や服にもワンポイント刺繍を縫いあげて、自分だけのオリジナル作品をたくさん作ってみてください。

入園・入学準備に便利?名前を刺繍できるミシンの理想と現実

お着替え袋や絵本袋、上靴袋にお弁当袋など、入園・入学準備には色々な袋物を作らなければならなくて、お母さんたちはひと苦労ですよね。さらには、あらゆる持ち物に名前を書かなければいけない苦行のような作業も待っています。

でも、袋物にミシンで名前を刺繍することができればマジックでの記名と違って洗濯しても薄くならないし、記名作業からも解放されます。なにより手作りの袋物がワンランク上等に見えそうで、名前が刺繍できるミシンが欲しくなる方も少なくないようです。

でも、ちょっと待ってください。つい名前を刺繍できるミシンのよいところにばかりに目がいってしまいますが、本当にそんなにいいことづくめなのでしょうか?

ミシンは決して安いものではありません。ちょっと冷静になって、名前を刺繍できるミシンについて、改めてチェックしてみましょう。

名前を刺繍できるミシンには2種類ある

「名前を刺繍できるミシン」には、「文字縫いミシン」と「刺繍ミシン」の2種類があります。どちらも「名前を刺繍できる」という点は同じですが、使い方も仕上がりも全く違います。

文字縫いミシン

文字縫いミシンは、その名の通り「文字を縫う」ミシンです。刺繍はできません。

特別な作業は必要なく、袋物などを作るときと同じ要領で名前を入れることができるので非常に手軽です。

内蔵されている文字種(ひらがな・カタカナ・漢字など)が少なく、直線縫いと同じ要領で文字を縫っていくため仕上がりも刺繍ミシンのものより劣りますが、何度も同じ場所を縫い重ねることがないので文字の部分がごわつかず、生地の柔らかさも損ないません。

ハンカチや肌着など、直接肌に触れるものへの名前入れに向いています。

基本的に「ミシンで名前を入れる」という作業は、入園・入学準備以外で使用することはほぼありませんので、この時期のためだけのミシンということもできるでしょう。価格も刺繍ミシンより手頃で安いものなら2万円台で購入することができるので、「とにかくこの時期だけ乗り切ることができればよい」という方にオススメです。

刺繍ミシン

さまざまな模様やキャラクターのイラストなどを刺繍できるミシンです。内蔵されている図案の一ひとつとして「文字」が含まれています。

文字縫いミシンと比較して仕上がりが非常に美しく、文字種も豊富で文字の大きさも変更することができます。ただ、刺繍を行う際にはミシンの押さえ金を専用のものに付け替えたり、刺繍機を取り付けたり、刺繍枠に生地をはめ込んだりといった作業が毎回必要です。

細かなジグザグ縫いを繰り返して刺繍を施すので、刺繍をした部分が硬くなってしまう上、洗濯を繰り返すうちに刺繍の部分が多少引きつってきてしまうのも難点です。

お着替え袋や体操袋、上履き袋のような肌に直接触れない比較的厚手のもの向けと言えるでしょう。

価格も文字縫いミシンより高額ですが、文字以外にもさまざまな図案の刺繍ができるので、入園・入学準備が終わってもミシンでの刺繍を楽しみたいという方にオススメです。

そのミシン、本当に必要?

文字縫いミシンにも刺繍ミシンにも共通して言えることは、「入園・入学準備の時期が終わったら、文字を縫う機能はほぼ使用しない」ということです。

最近ではさまざまなハンドメイド作品をインターネット上で販売している方もいらっしゃいますが、ミシンに内蔵されている文字や模様、図案は基本的に商用利用できませんので、販売するハンドメイド作品には使用できません。

まだうしろに兄弟が控えていたり、ほかに何かしらミシンで文字を入れる必要がない限り、二度と使用しない可能性の高い機能であるとうことを認識しておきましょう。

文字縫いミシンも刺繍ミシンも普通のミシンとしての機能も持っていますので、ミシンを持っていない方や今使っているミシンが古くなって買い換えたいという方は、こういったミシンも選択肢としてアリですが、すでにミシンを持っているけど文字も入れたいから買い足そうかと迷っている方にはオススメしません。

文字を刺繍できるミシンの選び方とオススメのミシン

実際に文字を刺繍できるミシンを購入しようと思ったときに注目すべき一番のポイントは、刺繍できる文字の種類です。

せっかくミシンを購入したのに、入れたかった文字が内蔵されていなかったというのは悲しすぎますよね。ひらがな・カタカナ・アルファベットであれば大抵用意されていますが、「小学校」や「幼稚園」「◯年◯組」といった漢字まで使いたい場合は、事前にどのような文字が入れられるのかを必ずチェックしておきましょう。

なお、刺繍ミシンを選ばれる場合は「刺繍専用ミシン」ではなく「刺繍機能のあるミシン」がオススメです。刺繍専用ミシンは刺繍に特化したミシンなので、直線縫いなどの一般的な縫い方はできません。すでにミシンは持っていて、刺繍専用にもう一台欲しいという方向けのミシンです。

以上を踏まえ、いくつかオススメのミシンをご紹介しましょう。

ブラザー「HS501」

ひらがな・カタカナ・2種類のフォントによるアルファベットと数字に加え、「小中学校」や「年組」など入園・入学で必要となりそうな漢字が搭載されている文字縫い機能のついたコピューターミシンで、価格も30000円以下とお手頃です。針穴への糸通しもレバー操作ひとつでできるようになっていて、ミシン初心者の方でも安心して使用することができます。

シンガー「SN877」

文字種としては濁音と半濁音を含めた、ひらがなだけしか搭載されていませんが、その分さらにお安く25000円でお釣りがきます。簡単な文字さえ入れられればそれでよいという方にオススメです。

ブラザー「Family Marker FM1100」

高くてもいいから高性能のものが欲しい!という方にオススメです。価格は65000〜70000円で、アルファベット5書体とひらがな3書対のほか「幼稚園」「小学校」「年組」などのよく使用する漢字15文字が搭載されています。

シンガー「chou chou / EU2」

シンガーの刺繍機対応ミシン専用の別売り刺繍機です。該当のミシンをお持ちなら、これを取り付けることでお手持ちのミシンで刺繍ができるようになります。1212文字の漢字が搭載されているので、特殊な文字でなければ名前を漢字で入れることもできるでしょう。

文字縫いミシンも刺繍ミシンも、それぞれに面倒やデメリットがありますが、手書きより綺麗に文字を入れることができ、洗濯しても消えることがないという大きなメリットもあります。デメリットをきちんと認識した上で、「それでも!」と思えるのであれば、購入してもきっと後悔はしないでしょう。 お子さんが入園・入学が楽しみになるような、素敵な袋物を作ってあげてくださいね。

とっても簡単!初心者でも楽しめる刺繍のやり方と失敗しないコツ

「刺繍ってすごく素敵だけど、自分がやるとなるとむずかしそう」と思っていませんか?実際にキットや図案を買ってみたけど、さっぱり分からなくて挫折してしまったという経験のある方もいらっしゃるかも知れません。

確かにため息の出るような美しい刺繍作品を作り上げるには大変な時間と労力と経験が必要になりますが、基礎となるステッチはとっても簡単なんです。

基本的なステッチをしっかりと押さえて、自分のレベルにあった図案を選べば誰でも刺繍を楽しむことができます。ハンカチなどの小物やシャツなどの衣類に刺繍を施して、世界にひとつだけのマイオリジナルを作る第一歩を踏み出してみませんか?

まずは道具を用意しよう

刺繍をするには、専用の道具をはじめ以下の道具が必要になります。

・刺繍針
裁縫用のものより針穴が大きく、縫い進めていくうちに糸が切れてしまわないように針穴に加工がされています。針穴や針先の大きさ、針の太さなどにいくつものバリエーションがあり、使用する糸や布、刺繍の種類によって最適なものを使用します。
クロスステッチのように布目の間に針を刺す刺繍であれば先の丸い針を、フランス刺繍のように目のつまっている布に刺繍を施していく場合は先の尖った針を選んでください。太さは、布の種類や刺し方の癖によって使いやすさが変わってきますので、いくつかの刺繍針を試してみるとよいでしょう。メーカーによってはパッケージに使用する針と糸の本数の目安が書かれていることがありますので、そちらも参考にしてください。

・刺繍糸
色はもちろん、糸の太さも重要です。
太さは「5番」「8番」「25番」のようにラベルに記載されており、数字が小さくなるほど糸が太くなります。初心者にオススメなのは、25番の糸です。

・布
どのような刺繍を行うかによって使用する布も多少異なりますが、図案を写しやすく伸縮性のない織り目の揃った木綿(コットン)か麻(リネン)の生地がオススメである点は共通しています。
その上で、クロスステッチの場合は布目が粗いものを、フランス刺繍の場合は布目の詰まったものを選びましょう。

・ハサミ
糸切りバサミと布切りバサミの両方が必要です。
工作用のハサミは先が丸いので、間違ってしまった刺繍を直すときに、糸だけでなく布まで切ってしまう恐れがあります。また、工作用のハサミで糸や布を切ると、切り口がボロボロになってしまうだけでなくハサミも傷んでしまいます。必ずそれぞれ専用のハサミを用意するようにしてください。

・刺繍枠
刺繍枠があると、布をピンと張っておくことができるので、刺繍しやすくなります。
「ワイシャツの襟に刺繍をする」といった場合などは物理的に刺繍枠をつけることができませんが、布に刺繍をした上で刺繍部分を切り取って使用する場合などは刺繍枠があるとないとでは刺繍のしやすさも仕上がりも違います。特に刺繍に慣れるまでは、きちんと刺繍枠を使用して練習するようにした方がよいでしょう。

・チャコペン・チャコペーパー
図案を写す際に使用します。布に対して目立つ色のものを選びましょう。また、チャコペンやチャコペーパーには描いた線を水で落とすことができるものや、時間の経過で自然に落ちていくものがありますが、後者の場合はステッチが完成する前に図案が消えてしまう恐れがあるため、水で落ちるタイプのものを選んでください。

押さえておきたい基本のステッチ

・クロスステッチ
これひとつで可愛らしい作品から芸術的な作品まで作ることのできるステッチです。布の織り目の隙間に針を通して×印を描き、ドット絵のようにデザインを表現していきます。布は織り目の隙間が分かりやすい目の粗いものを使用しましょう。「×」の2つの線のうち上になる線が常に同じになるように、左上から右下へ、左下から右上へといつも同じように針を進めてください。

・ランニングステッチ
いわゆる「直線縫い(並縫い)」でステッチの基本中の基本になります。常に同じ間隔で縫い進めるというのは意外にむずかしく、ランニングステッチがきっちりとできているとほかのステッチも綺麗にできるようになるので、しっかりと練習しておきましょう。

・バックステッチ
後ろに向かって縫い進めていくのではなく、針を後ろに戻しながら前に進んでいくステッチです。針を出したらそのままひと針分後ろ(右利きの場合は右)に針を入れます。後ろに戻った分と同じだけ距離をとって前(右利きの場合は左)から針を出し、最初に針を出した部分に針を入れます。ランニングステッチのように糸と糸の間に隙間のない線が表現できるので、輪郭線としてよく使用されるステッチです。

・アウトラインステッチ
バックステッチよりしっかりとした輪郭線(アウトライン)を表現するために、よく使用されるステッチです。右利きの場合、左から右へと縫い進めていきます。最初は針を出した位置からひと針分先に針を通し、もとの位置から針を出し、次はふた針分離れた場所に針を通します。次はまたひと針分戻って針を出し、ふた針分先に針を通し……と、2歩進んでは1歩戻るように縫い進めていきましょう。カーブを描くときには、やや細かくステッチを刻んでいくと綺麗に仕上がります。

・チェーンステッチ
連なった鎖のような形になるステッチで、より太い輪郭線を表現するときによく使用されます。針を出したのと同じ位置に針を刺し、ひと針分先に針の頭を出したら布の表に残った糸を針先にかけながら針を抜きます。こうすることで糸が輪の形になり、それが連なることでチェーンとなります。輪の大きさが同じになるように注意して縫い進めましょう。

・ロングアンドショートステッチ
面を表現するステッチのひとつです。その名の通り針目に長短をつけながら縫い進めていく方法で、花弁などの表現によく使用されます。隣の糸と感覚を開けずに面の上側(もしくは外周)から下側(もしくは内側)へと順に長短をつけながら縫い進め、面を埋めていきます。

・サテンステッチ
こちらも面を表現するステッチのひとつで、サテン生地のような艶がでる仕上がりとなるのが名前の由来です。隣の糸と感覚を開けずに丁寧に面を埋めていきましょう。サテンステッチをはじめる前に違う方向にランニングステッチをしておいたり、違う方向からサテンステッチを重ねることで立体感を出すことができます。

初心者にオススメの刺繍とは?

刺繍ははじめてという方にオススメなのは、ご紹介したような基本のステッチのみで完結する図案です。その上で、「全面にクロスステッチを施したクッションカバー」のような大作ではなく、比較的短時間でできる小さなものを選びましょう。

大きな作品はその分完成までに時間がかかるので、途中で挫折してしまう恐れがあります。簡単なワンポイント刺繍からはじめて、「完成した!」という成功体験を積み重ねていくことが、刺繍を楽しく続けていくための大切なコツです。自信と実力をつけながら、徐々に難易度の高い作品に挑戦していきましょう。最初から材料が揃っていて難易度が記載されているキットもオススメです。
  • Facebook
  • Twitter
  • hatena

    ▲ページトップ