縫い方

基本のステッチ4選!これさえ知っておけば大丈夫!

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刺繍にはたくさんの技法があります。興味はあっても何から始めたらいいのかわからなかったり、不器用なので自分には無理…と諦めてる方も多いのでないでしょうか。

この記事では初心者さんでも、不器用さんでも簡単にできるステッチをご紹介します。どれもシンプルでコツをつかめば簡単にマスターできます。これらの技法で出来る簡単なデザインも一緒にご紹介します。

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ランニングステッチ

基本のランニングステッチ。「なみ縫い」や「ぐし縫い」として学校では習ったことがあるでしょう。裏から刺して、表から裏に刺し…を繰り返します。2〜3ミリの等間隔で刺すととてもきれいに仕上がります。布目を数えながらすると間隔が等しくなりま す。布目がわかりづらかったり、目が細かすぎる布生地の場合は、針で布をすくいながら縫い目になる部分を確認すると良いでしょう。

シンプルな技法ですが、刺しているうちに下描きがだんだん薄くなってしまって針が迷うことがあります。下描きはしっかりしておきたいところですが、ランニングステッチは糸と糸の隙間から下描きが見えてしまいます。鉛筆タイプは一般的ですが、水やアイロンの熱で簡単に消えるチャコペンがあります。裁縫時にはしっかりラインが見えて、完成後にきれいに消えるペンタイプをおすすめします。

ランニングステッチの例

複数の布を縫い合わせ、布の表面を走らせるようにランニングステッチを施します。ランニングステッチを複数列並べれば、日本の伝統的な刺しゅう「刺し子」の完成!素朴で温かみのある作品に仕上がります。海外でも「sashiko」として認知されています。sashikoが海外でどのようにデザインされてるのか見るのも面白いですよ。

バックステッチ

ランニングステッチに次いで、基本的な手法のバックステッチ。裏から針を出し(a)、数ミリ戻って表から裏に針を刺します。最初の穴(a)から数ミリ進んだところで表に針を出して一つ縫い目が出来ます。次は(a)に針を戻し…といった作業を繰り返します。裏から針を刺したときに見える生地の長さと、前に刺した糸穴からの幅が同じになるように進めると、仕上がりがきれいです。

バックステッチの例

予め布専用の水彩絵具でデザインに色を付け、アウトラインをバックステッチで施します。広範囲の刺繍が苦手でもカラフルに仕上がります。完成後にアイロンがけをして色落ちを防止しましょう。シンプルな絵柄を布に表現するには細かい針仕事を感じさせるバックステッチは最適です。お絵かきするようにちくちく針をすすめることが出来ます。思い描いたものがだんだん形になっていく過程は病みつきです。

サテンステッチ

サテン地のように、表面の光沢が美しいステッチです。色を埋めて塗り絵をするような感覚で針が進みますよ。下糸の上にさらに上糸を重ねていくので、より立体的に仕上がるのが特徴的です。
図案の少し内側に下糸を縫っていきます。下糸の向きと垂直になるように表面の糸をさしていきます。
丸みのある部分は布目を参考に、隣の目からほんの少しずらしながら刺し進めるときれいなカーブが出来ます。同じ目から二度刺したり、隣の糸口と同じ高さにすると角ばってしまいます。
逆に、直線を表現したいときには隣の糸口と同じ高さを参考にすると真っ直ぐなラインができます。デザインの輪郭と布目を参考に針を進めることがコツです。

サテンステッチにも下糸をしなかったり、アウトラインを縫ったり…と方法が色々あります。それぞれのシーンに適した方法がありますのでご紹介します。

下糸を施さない場合
下糸なしのサテンステッチは仕上がりが少し平たく、表面を触ったときに中心部分が浮いているのがわかります。1cm以下の小さめの図案は下糸なしでも良いでしょう。

下糸を施す場合
下糸があることで表面の立体感が増します。下糸が詰まっているほどしっかりとした立体感が表現できます。cm〜1.5cm以上の図案では下糸を施すことをお勧めします。図案が大きくなるほど、上糸の隙間から生地が見えてしまうので、下糸の幅は埋めた方がいいでしょう。失敗しないために、上糸をどの方向にするのか想定して下糸を施しましょう。

アウトラインを施す方法
図案をバックステッチやスプリットステッチで縁取りすると、デザインのアウトラインが美しく仕上がります。指の感触もアウトラインの下糸があるとより重厚感があります。

サテンステッチを施したデザインのラインのばらつきが気になるときには先にアウトラインを施すと針が進めやすいです。糸が目印となり針が迷うことがありません。初心者の方はいきなり上糸を刺すよりは目印となるアウトラインを先に施すことをお勧めします。

サテンステッチの例

シンプルな図案も、サテンステッチを取り入れるだけで存在感抜群です。縁取り・下糸を隙間なく埋めてから上糸を施しているのでより立体的です。糸の流れが特徴的なサテンステッチなので、上糸の方向を組み合わせるとデザインが良く映えるでしょう。

フレンチノットステッチ

デザインを点で表現するときによく使われるフレンチノットステッチ。「ノット」=結び目が大きな特徴です。
針を裏から表に通します(a)。出た糸を左側に倒し(a)近くの糸を2〜3回すくい、針に巻き付けます。そのまま(a)のすぐ近くに針を刺しますが、針を半分まで通した時点で針に巻き付いた糸の緊張を調節します。針に巻き付いた糸の張り具合を保ちつつ、布から半分通してあった針を抜きます。この緊張の具合で、フレンチノットの大きさを調整します。

フレンチノットの例

植物や動物のデザインとして使われることの多いフレンチノット。花びら一枚一枚の繊細さが表現されているようで美しいです。動物のデザインを埋めるとふわふわの毛並み感がでます。

玉止めとはここが違う!

工程は違いますが、糸の巻き方が結果的に同じなので、玉止めとどう違うの?と思われる方も多いのではないでしょうか。玉止めは糸処理の方法としてよく使われる手法です。

大きな違いは指からの圧力による糸の向きでしょう。玉止めは親指で押さえたまま針を引き抜きます。そのため、巻かれた糸の形は横方向から押しつぶされます。その後布に残りの糸を通すと、巻いた糸が縦方向に細長く並んでいるのがわかります。一方、フレンチノットは巻かれた時の糸の状態が保たれたまま糸で留めます。指からの圧力がなく巻いた糸の断面がそのまま保たれます。巻き加減でふわふわ感を出すこともできます。細い糸では分かりづらいですが、太めの糸や、2〜4本どりで作るフレンチノットと玉止めの違いは一目瞭然です。

最後に

色々なコツや注意点をご紹介しましたが、一番は自分が納得する仕上がりになることです。あまりやり方やハウツーにとらわれずに、自分の好きなように針を進めてください。
一見細かくて大変そうでも慣れてくると、スッと集中できてリラックスできる時間になります。貴方にとって素敵な趣味の一つとなるでしょう。
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