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梅雨空に咲くタチアオイ(ホリホック)の魅力と育て方

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タチアオイ(ホリホック)は、2mくらいにまっすぐ高く伸びた茎に花をいくつもつけて、梅雨の頃、下から順に開花していきます。
花が先端まで咲く頃、梅雨が終わると言われています。

タチアオイの花は一重咲き~八重咲きがあり、白・ピンク・赤・?・黒紫などがあります。
タチアオイは数年で株が弱っていくと言われていますが、一重咲きのものはこぼれ種で、毎年植えなくても花を咲かせてくれることもあります。

タチアオイの原産地は地中海沿岸と言われていますが、はっきりしません。
日本には中国経由で入ってきて、古くから親しまれている植物のひとつです。

タチアオイはできれば地植えにして

タチアオイは、10合鉢以上の大きな鉢であれば鉢植えで育てることも可能ですが、根を地中深くに伸ばしていく植物なので、できれば地植えにして育てるのがおすすめです。
痩せた土地に好んで育つ植物なので、肥料はあまりあげないほうがよく育ち、過湿を嫌うので、あまり水やりもまめに行わず、土が乾いたときだけ水やりするようにします。
タチアオイは、まめに世話しないほうがよく育つ、放ったらかしが一番の植物です。

タチアオイは花茎を伸ばし始めると、かなり背が高くなるので、支柱をつけたほうが倒れにくくなりますが、強風が吹き荒れるような場所でなければ、特に何もしなくても丈夫な植物なので育っていきます。

タチアオイは移植を嫌う植物なので、ここ!と植え場所を決めたら植え替えをしないようにしましょう。
ポット苗を購入してきたときは、ポットを外したら、根をいじらないでそのまま植え付けるようにします。

タチアオイは、水はけさえ良ければ土質は選ばないので、水はけが良いところに植えましょう。
鉢植えにする場合は、赤玉土に半量の腐葉土をブレンドした土や、普通の培養土を用います。
排水性を向上させるために、培養土赤玉土をブレンドしたり、パーライトやバーミキュライトをブレンドするのもおすすめです。

タチアオイは、暑さにも寒さにも強いので、かつては日本中いたるところで見られました。
どちらかといえば高温多湿には弱いので、暖地では短命になりがちです。
寒冷地では特に防寒処理をしなくても、地下部が越冬して翌年また花を咲かせてくれます。

鉢植えタチアオイを育てる場合は、数年で株が大きくなってしまうことがあります。
その場合は鉢を外して株分けして、植え替える必要がありますが、なるべく根をいじらないように気をつけましょう。
株分けの適期は3~4月か、9~11月です。

タチアオイの花が全部終わったら

タチアオイの花は、下の方から徐々に開花していき、最後に一番上の花を咲かせます。
花が終わったら、長い花茎は株元から切り落としますが、こぼれ種で来年も咲かせたいときは、茎が枯れ込んでくるまでそのままにしておきましょう。

タチアオイは、花殻摘みをしてもしなくても、花は順次上へと咲いていくので、種を取らない場合でも、こまめに花殻を摘んでいく必要はありません。
花が全部終わってから茎を取り除けば十分です。

肥料もこまめにあげなくても、花はよく咲き、肥料をあげすぎると徒長しすぎて、すぐに倒れてしまいがちになるので、肥料も控えめがおすすめです。
逆に肥料をあげないでいても勝手に育って咲くことも多いので、世話のしすぎにならないように注意してください。

タチアオイは種から育てて

タチアオイは春か秋に種まきします。
2~3粒ずつを40cmほどの間隔でまき、種の上に土を5mmくらいかぶせておきます。
種まきするときは、種を一晩水につけてからまくと発芽率が高くなります。
タチアオイは移植を嫌うので、ポットに種まきして移植するより、育てる場所にそのまま種をまく「直まき」にしたほうが育てやすくなります。

植物の種は、複数が近くにあったほうが、発芽率が良くなるので、2~3粒まき、成長していくにつれて生育が良くないものを間引いて、元気に育つものだけにしていきます。
間引くときは引っこ抜くよりも、生え際で切り取ったほうが残った株の根にダメージを与えにくくなります。

春3~4月に種まきすると、夏に花が咲き、秋には枯れてしまう一年草になります。
根付けば地下部が越冬し、翌年また花を咲かせます。

春に種まきして花が咲き、種ができた場合や、秋に種まきした場合、翌年夏に花を咲かせてくれます。
地上部は冬に、芽吹いていても枯れてしまう場合もありますが、根が越冬するので春になるとまた芽をだします。

タチアオイは日当たりで育てて害虫に注意して

タチアオイは日当たりを好む植物なので、日当たりの良い場所に植え付けましょう。
過湿にとても弱いので、水はけの良い場所を選んで植え付けましょう。

タチアオイはほぼ放置で育つ丈夫な植物ですが、葉っぱを食害する害虫が付きやすく、葉をあまりにも食害されてしまうと花が咲きにくくなってしまうので、時々葉っぱのチェックをするのを忘れないようにしましょう。

アブラムシも付きやすく、アブラムシはウイルス病などを媒介するので、予めオルトランなどをまいて予防しておくのもおすすめです。

監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物多肉植物
ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、
一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。

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