クラフト

ペーパークラフトとは? 始める前に知っておきたいコツと必要なもの

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切って貼るだけ!と思っていませんか?本格的にペーパークラフトを始めると根を上げそうなくらい細かい作業の連続です。
カットするのに意外に時間がかかったり、子供のころ遊んでいたペーパークラフトとはがらりと印象が変わるかもしれません。

ペーパークラフトとは?

欧米では折り紙やポップアップカードを含めた紙細工を「paper craft」と呼んでいます。日本ペーパークラフト協会によるとぺーパークラフトとは「紙を素材として立体物を作成する立体模型・立体構造物の総称」のことで、立体的な紙の創作物をすべて指していおり、見解は欧米と同じようです。折り紙でも複雑なものは組み立てたり貼り付けて立体物となるので、広義にはペーパークラフトに含まれます。

しかし、今日、ペーパークラフトときくと思い浮かべるのは、展開された図面を紙を切りぬき、立体的に作り上げるもののイメージがあるでしょう。検索エンジンでも上位を占めるのがこの技法によるものです。本項ではこの技法をペーパークラフトと位置付けて見ていきます。ちなみに欧米では特に「paper model」として区別されています。

ペーパークラフトの魅力

ペーパークラフトは図面通りに切って、折ったり貼り付けるものです。簡単な図案であれば子供でも作れます。大人も楽しめる複雑な図案も数多くあります。また、特に高価な道具をそろえる必要はなく、一般家庭にある文房具で簡単に始められるのが最大の魅力でしょう。

接着剤の種類を選んだり、文房具以外のものを代用して完成度をさらに高めことができます。図面を家庭用プリンターで印刷するだけで素材を簡単に手に入れられる手軽さのため、多くの図案が無料でダウンロードできます。

百聞は一見にしかずということで、ペーパークラフトで作られた作品たちを見てみましょう。

【ホーンテッドハウス】
まずは簡単そうな図案から。シンプルなつくりながらセンスあふれる作品です。カラーはブラックとホワイトだけなのに窓やフェンスの細かいデザインが完成度を上げています。デザインだけでなく、トレーシングペーパーと電子キャンドルを中に配置して作り出す柔らかい光の演出もさすがです。

【メリーゴーラウンド】
メリーゴーラウンドのかわいらしいペーパークラフト。カラフルでにぎやかな雰囲気が伝わってきます、馬などの乗り物の繊細さやポール部分がしっかりと再現されています。子供の頃の夢を自分の手元で表現できる過程が楽しめます。

【パイレーツシップ】
少し複雑な構造の作品です。旗の風に吹かれる躍動感や歴史さえ感じるダークな色遣いは紙とは思えない一方、紙の特性が最大限に活かされています。鑑賞する方も手先で作り込まれた世界観にうっとりします。

ペーパークラフトに必要なもの

難しそうですが時間をかけて丁寧に作れば満足のいく完成度が得られます。きれいに仕上げる為には道具にもこだわりましょう。すぐに手に入る道具ばかりなので今日にでも全部そろいます!

はさみ・カッターナイフ:図案によってはとても細かい部分もあります。はさみでは切りづらい部分はカッターを使うことできれいにカッティングできます。カッターナイフとはさみの両方を用意して使い分けましょう。

カッティングマット:カッターナイフを使うときに下に敷きます。
定規:カッターできれいな直線を切り取るときに使います。カッターで削れないよう、アルミ製のものが望ましいでしょう。

目打ちやきり:紙を折る前にシャープなもので折線の上をなぞっておくと、実際に折った時に角がとてもきれいにできます。インクの出なくなったボールペンやコンパスの針部分でも代用可能です。

のり・両面テープ:通常の液体のりよりはスティックタイプのものか、木工用ボンドが良いでしょう。また、専用のペーパークラフト紙を使う場合などは両面テープの方がしっかりホールドしてくれることもあります。部分によって使い分けましょう。

綿棒:のりを塗るとき、指では少し範囲が小さい部分に使います。また、塗った後に接着面同士をなじませるため、乾いた綿棒で優しくなでると均一にのりを広げることができます。

ピンセット:パーツによっては指先では難しい細かい作業もあります。長いピンセットがあればとても役に立ちます。

つまようじ:ピンセット同様、細かい部分ののり付けに使います。完成度が上がりますよ。

始める前に知っておきたいコツ!

1.カットする前に谷折り・山折りの線を目打ちでなぞっておく。
折線がきれいなストレートになるように目打ちであらかじめ線を引きますが、いきなり切り抜く前にこの作業をしておきます。カットした後だとはさみを入れた部分に引っかかってしまったり、紙を固定するのが難しい場合もあります。カット部分にも跡をつけておくと、刃先をリードして更にきれいな仕上がりになります。

2.山折り・谷折り、カット部分などの記号を把握する。
余計な部分までカットしないように展開図の記号は把握しておきましょう。

3.すべての折線をまげて癖をつけておく。
実際に組み立てに入る前にすべての折線を折って全体の形を作っておきます。いきなり折り進めてしまうと紙自体がまだフラットな形状なので作業が進みづらくなってしまいます。

監修:ポピー
刺繍を機に手芸に目覚める。『作れそうなものは作ってみる』という精神でUVレジン、プラバン、裁縫、編み物、ビーズ、ミニ革細工、ドールハウスやミニ家具などの簡単木工DIYを浅く広く探求して15年。複数の手芸を掛け合わせたり素材を組み合わせながら自宅を飾っていくのが趣味。
海外のDIYトレンドを参考にすることも多い。日本と欧米の手芸における常識やテクニックの違いなどを検証しつつ多くの方法を共有していく。
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