ガーデニング

秋を彩る秋の花を楽しむ

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暑い夏は植物も疲れてしまうので、花を咲かせてくれる植物の数が少なくなってしまいますが、涼しくなって過ごしやすくなる秋がやってくると、再び花が咲き乱れる季節になります。
木々も寒さに備えて葉の色が赤や黄色に色づく物もあり、美しく咲き誇る花々とともに色鮮やかに彩りを増す美しい自然を楽しむことができます。

誰が植えたわけでもないのに、自然に楽しめる美しい花もあれば、秋を待ちわびていたガーデンの美しい装いも楽しめます。

コスモス畑で風に揺れる姿が美しい【コスモス】

秋風に揺られる色とりどりのコスモスの花は、日本の秋の風物詩になっています。
コスモスは人の背丈ほどの草丈があるものが主流でしたが、近年では背の低い矮小種も生まれ、庭植えや鉢植えでも楽しめる品種もでてきました。

コスモスは至って丈夫なので、日当たりと風通しの良い場所ならどこでも種をまけば育つので、道路脇や河原など、日本中のいたるところでコスモスが咲き乱れる姿が見られます。
繊細な細い茎と葉を持ち、可憐で美しいコスモスの花が秋風に吹かれる姿は、か弱いようにみえて力強く、秋の訪れが実感できるとともに、勇気がもらえます。

シックな花色が美しいチョコレートコスモスは、従来品の育てにくい性質が、品種改良で育てやすくなったことからも、身近な花になってきています。

春とは違う秋の美しさがある【バラ】

四季咲き性のあるバラは、秋にもまたたくさんの花を咲かせてくれます。
春に咲く春バラよりも、若干花数が少なめになりますが、秋バラはゆっくりと開花が進むので花持ちがよく、春よりも心持ち花が小さめになりますが、その分花色の鮮やかさが増して開花します。

四季咲き性のあるバラであっても、肥料切れしていると花が十分には咲かないので、9月になって秋の足音が聞こえてくるようになったらたっぷりと追肥をして、秋バラが豊富に開花できるようにします。
蕾の数が少なくなってきたら肥料切れのサインなので、追肥をしますが、気温が下がってくるにつれて、追肥をしたとしても少しずつ花数も少なめになっていきます。

全国各地にあるバラ園でも、秋のバラまつりが開催されることが多く、大勢の人で賑わいます。

お月見にお団子とともに欠かせない【すすき】

秋の七草の一つである「薄(すすき)」は「尾花(おばな)」とも「茅(かや)」とも呼ばれる、日本の古来種です。
日当たりの良い場所ならどこでも群生して、長く白い穂を風に揺らしている姿は日本の秋の風物詩です。

すすきは茅葺屋根の材料であり、工芸品の材料や家畜の飼料としても活用される、身近にある大切な植物でした。
十五夜「中秋の名月」に収穫物のお供として、収穫物を悪霊から守り、豊作を祈願するために、すすきがお供えされていました。
今でも、お団子とともに、中秋の名月を楽しむお月見にすすきを添えます。

すすきの白い穂は花の集まりで、やがて綿毛をつけた種になり、風に運ばれて飛んでいきます。
一時期、外来種のセイタカアワダチソウに生息地を奪われて、すすきが絶滅の危機に陥りましたが、またその姿を見ることができるようになってきています。

和風だけにとらわれないキュートなものも【菊・マム】

というと、人形展などもあって、和風の花というイメージが強く、仏花としてもよく利用されていて、年配の方が楽しむ趣味の花と思われがちですが、欧米で品種改良された「マム」が新しい魅力を見せてくれています。

淡く透き通るようなピンクやオレンジといった繊細な色合いで、ピンポン玉のような花の「ピンポンマム」やアネモネのような花の「アネモネ咲き」、まるでカーネーションのような柔らかで切れ込みのある花びらの「カーネマム」など、これまでののイメージから大きく離れた品種が豊富にあります。

マムのキュートな花姿は、アレンジメントやブーケなどの材料にもはや欠かせない存在になっています。

艶やかな赤が美しい【彼岸花】

長く伸ばした茎の先に、燃えるように赤い繊細な花びらが集まって咲く彼岸花を見ると、秋の訪れが感じられます。
彼岸花は、田んぼの畦や河原、墓地のそばなどに、誰が世話するでもなく咲いていますが、彼岸花は中国原産で、もともと日本に自生していたものではなく、植えられたものです。

彼岸花は花から根に至るまで毒を含むことから、かつて、農作物や墓地を動物に荒らされないように、田んぼの周りや墓地のわきなどに植えられたもので、水に晒すと毒が抜けて食べられるようになることから、非常食としても活用されていました。

彼岸花には、忌み花として敬遠してしまうには惜しい美しさがあります。
彼岸花といえば赤のイメージがありますが、突然変異で生まれる白い彼岸花や、黄色い彼岸花「鍾馗水仙(ショウキズイセン)」もあります。

彼岸花は海外で人気が高く、品種改良も進んでいて、リコリス属として、オレンジやピンク・紫色のものも生まれています。
ピンクのダイヤモンドリリーは、ヒガンバナ科ネリネ属で、彼岸花などリコリス属の近縁です。

監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物多肉植物
ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、
一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。

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