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インドの民族衣装の歴史。サリーはどうして生まれた?

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インドの女性が着用するカラフルな民族衣装サリーは、縫い目のない一枚の布を巻き付けて衣服とする点が特徴です。
今回はこのサリーの歴史や着方についてお伝えします。

サリーとは

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さまざまな言語や文化、宗教などがあるインドでは、女性の衣服も地域ごとに少しずつ異なります。その中でサリーはインド全域で女性が着用する伝統衣装で、現在でも日常的に見られます。ただし衣服といってもサリーはサンスクリット語で「細長い布」を意味するように、実際は長い1枚の布です。サイズは長さ5m、幅1.2m前後が一般的ですが、さらに長いものや幅の狭いものもあります。着方や素材、染織の手法、模様などから、出身地や階層、婚姻の有無などがわかるといいます。

サリーの素材には、綿やシルク、化繊などがあり、普段は綿や化繊のものがよく着られます。綿は汗を吸収するのでインドの厳しい暑さに向いており、化繊は洗濯してもすぐに乾く点が好まれるようです。シルクのサリーはお祝いやパーティーなどで多く着用されます。また華やかな席では、刺繍や装飾が施されたサリーを着るのが一般的です。

サリーの歴史

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サリーの歴史は古く、その始まりは紀元前1500年頃と考えられています。インド最古の聖典リグ・ヴェーダに、サリーについての記述が見られ、リグ・ヴェーダは紀元前1500?紀元前1000年頃に成立したといわれるからです。また、1?6世紀のインドの彫刻には、布を巻き付けて衣服としているものがあります。

現代では一枚の布を衣服として身にまとうことはあまりありませんが、はるか昔は他の地域でも同様のことが行われていました。古代ギリシャのヒマティオンや古代ローマのトーガなどがそれに当たります。サリーが広まった背景には、これらの文化との関連性があると考えられます。また、ヒンドゥー教の教えで縫い目のないサリーは「浄」とされ、ヒンドゥー教の儀式でサリーが着用されるという宗教的な影響も見逃せません。

サリーの着方

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サリーの下には、チョリという丈の短いブラウスとペチコートを身につけます。コーディネートを楽しむために、チョリはサリーの色や柄に合ったものを選びます。サリーの巻き付け方は何十種類もあるといわれ、地域や階層などによってさまざまです。巻き付け方により、仕上がりの見た目も大きく変わります。

まとめ

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インドの女性が着用するサリーは色柄が多様で、いろいろな着方ができるのが魅力です。生活に根差していておしゃれなため、時代が変わっても多くの女性に愛用されているのでしょう。
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