将棋

対局中にバナナ数十本完食!愛され棋士「加藤一二三」の仰天エピソード

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加藤一二三

プロフィール
1940年1月1日生まれ
福岡県嘉穂郡稲築村(現・嘉麻市)出身
師匠 南口繁一 → 剱持松二

現役のプロ棋士のなかで最年長、さらには将棋界で最古参の棋士。
戦前に生まれの名人経験者で存命中なのは加藤一二三ただ1人。
神武以来の天才、早指しの神様、などいくつもの異名を持つ。

将棋の実力もさることながら、その愛らしいキャラクターが人気です。
なお、将棋ファンだけではなく、将棋をしらないインターネット民の間でも人気があります。「ひふみん」の愛称で親しまれています。

羽生善治マジックの中でも最も有名な一手、「伝説の五二銀」は、対戦相手が加藤一二三でした。

そんな加藤一二三の伝説をいくつか紹介していきます。

加藤一二三伝説その1 前代未聞の出来事として知られている師匠の逆破門

プロフィール欄を思い出してみてください。 師匠 南口繁一 → 剱持松二 となっていましたよね。 これは師匠が師匠 南口繁一氏から剱持松二氏へと途中で変わったということですが、なんとその理由は、弟子である加藤一二三が師匠を逆破門したからなのです。 師匠ができの悪い弟子に向かって、「お前なんぞもう破門だ!」というのならまだ分かります。しかし、加藤一二三は弟子でありながら、自分の師匠を破門してしまったのです。 本人の口から、理由がはっきりと語られたことはないのですが、 師匠の師匠南口繁一氏の金遣いが荒く、弟子の自分にまでその害が及んできたので、逆破門をしたといわれています。 将棋界において、弟子が師匠を破門するなんてことは前代未聞で、後にも先にも加藤一二三以外に師匠を逆破門した人はいません。

加藤一二三伝説その2 対局中にも起こした前代未聞の数々の伝説!?

将棋の対局中にも、数々の伝説を残しています。

代表的なエピソードは
・庭の滝を止めさせた
・あと何分?あと何分?
・クーラーのスイッチ戦争
などがあります。

庭の滝を止めさせた

加藤の伝説で一番有名な話はこれでしょう。
なんと庭の滝をストップさせてしまったのです。

タイトル戦では、全国の旅館を会場にして戦うのが通例となっています。
加藤がタイトル戦に出場し、箱根の旅館で対局する機会がありました。

質素なたたずまいの日本家屋で、対局室からはよく手入れされた庭が一望できる最高の環境でした。
しかし、加藤はどうしても気になることがあったのです。

そうです、その手入れの行き届いた日本庭園にある、滝の音が気になってしかたがなかったのです。
一旦気になり始めると、どうしても集中できなくなってしまった加藤一二三。

なんと、旅館の責任者を呼びつけて、「あの滝がうるさいから止めろ」と指示を出して、実際に滝を止めさせてしまったそうです。

あと何分?あと何分?

加藤一二三の口癖のひとつに、「あと何分?」があります。

対局中、残り時間が気になって、時計係に「あと何分?」と聞いた加藤一二三

「加藤先生、のこり一分です」
「あと何分?」
「一分です」
「あと何分?」
「一分です」
「あと何分?」
さすがにイライラした時計係
「一分!」

これには解説の棋士も大爆笑だったそうです。

クーラーのスイッチ戦争

滝の音が気になる、残り時間も気になる、対局室の空調も気になってしかたがないのです。

当時まだ若手棋士の1人だった三浦と対局することになった加藤一二三。
暑がりな加藤は、部屋の温度が暑くてたまりません。

何事も思いついたら即実行の加藤ですから、もちろん今回もすぐに行動に移します。
相手の手番の際に、おもむろに立ち上がるとクーラーのリモコンを手にして、スイッチを切ってしまいました。

一般社会であれば、先輩がそうしたのであれば、後輩は黙って従うしかありません。
しかし、そこは変人揃いの将棋界。三浦も負けてはいませんでした。

自分が手を指して、今度は加藤の手番となりました。
加藤は将棋盤の前でウンウン考えています。
三浦はおもむろに立ち上がり、クーラーのスイッチを入れたのです。

そうやって、相手の手番の際に、クーラーのスイッチを切ったり入れたりが繰り返され、対局が終わるまで続きました。

これが有名なクーラーのスイッチ戦争です。

今回は紹介しきれませんでしたが、他にも様々なエピソードがあります。

・1分将棋中にもかかわらずトイレに立つ
・対局中のおやつタイムに、バナナを数十本食べた
・対戦相手の後ろに立って盤面を覗き込む
・飛車を打ち込むときに、気合が入りすぎて駒が真っ二つに割れてしまった
・詰み手順を発見した瞬間、うれしさのあまり「ウヒョー」と叫ぶ
・通常は定跡どおりに進む開始6手目の段階で、2時間の大長考
・バチカンから「騎士勲章」をもらった
・TV中継がある大会で、相手と口論になり、以後はその大会に出場停止

このように、加藤一二三は面白いエピソードがたくさんある棋士です。
他にもまだまだあるようなので、気になった人はしらべてみてください。
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