将棋

将棋界の生きる伝説【現役最高棋士羽生善治の伝説エピソード】

関連キーワード

羽生善治

プロフィール
1970年9月27日生まれ。
埼玉県所沢市出身 
師匠 二上達也九段

将棋界の生きる伝説、羽生善治棋士。
その圧倒的強さから、歴代最強棋士ともいわれています。

書籍も数多く出版しており、将棋界だけではなく一般にその名を広くしられている存在でもあります。

この記事では、そんな羽生善治棋士の伝説エピソードを紹介していきたいと思います。

生涯勝率7割超え

羽生善治棋士がプロ棋士になってからの対戦成績は、2016年8月10日までの通算で、1350勝531敗となっています。 勝率に換算すると約72%となります。

この勝率72%という数字がいかに凄いものか、他のプロ棋士と比べてみましょう。
例えば史上初の永世竜王の権利を獲得した渡辺明棋士でさえ勝率67%、光速の寄せで有名な谷川浩司棋士は61%となっています。

他にも佐藤康光棋士や森内俊之棋士、郷田真隆棋士といったタイトル戦でよく見かけるようなトップ棋士の勝率も軒並み60~65%程度といったところです。

一部の若手棋士の中には勝率70%を超えている棋士もいますが、これには理由があります。 若手棋士はプロ入り後には順位戦であればC級2組、竜王戦であれば6組からスタートします。 ですから、対局する相手はプロ棋士の中で下位のレベルの棋士がほとんどになります。

一方羽生善治棋士をはじめタイトル戦の常連といわれるような棋士の場合は、常に対局相手はトップレベルの棋士に限られています。 順位戦ではA級やB級1組、竜王戦であれば1組や2組といった上位層のみが所属するリーグで対局を行います。

ですから、単に勝率といってもトップ層に対しての勝率70%と、下位層に対しての勝率70%を同列に比較することはできないのです。 実際羽生善治棋士も、そういった下位層の相手と対局する機会が多い若手時代には年間の勝率が8割を超えていた時代もありました。

記録のオンパレード

羽生善治棋士が持っている将棋界の記録は数え切れないほどありますが、その一部を紹介していきたいと思います。

・通算タイトル獲得94期
将棋界には7つのタイトル戦があり、年に1回挑戦者とタイトルを賭けて戦います。勝ったほうは次の年のタイトル戦まではタイトルホルダーを名乗ることができます。

その期間を1年ごとに1期と数えます。
例えば2年連続で竜王位に就き、次の年は挑戦者に竜王位を奪われ、そのまた翌年に竜王位に返り咲いた場合、通算の獲得は3期となります。

そうやって棋士ごとに獲得期を比べたとき、羽生善治棋士は通算で94期になります。
ちなみに2位は大山康晴棋士の80期、3位は中原誠の64期となっています。

現役の棋士に限って言えば、谷川浩司棋士の27期が次点となり、羽生善治棋士の94期という数字がいかに飛びぬけているかが分かります。

・同一タイトル連続獲得19期
・同一タイトル通算獲得23期
これは羽生善治棋士が7大タイトル戦のひとつである王座戦で打ち立てた記録です。
1992年度から2011年度まで19年連続で王座のタイトルを保持し続けました。
また、期間をあけて王座に返り咲き、2016年時点で通算23期獲得しています。

・現役棋士最多勝利数
対局の勝利数でも現役棋士では最多となっています、歴代棋士の中では大山康晴棋士の1433勝に次いで2位ですが、羽生善治棋士が現役の間に間違いなく抜いて1位になるといわれています。

羽生善治棋士の最近の年間成績を調べると、大体年間で30勝~40勝程度の成績になっています。
このままの成績を維持すれば、あと3~4年程度で歴代の最多勝利数の記録も羽生善治棋士が更新する計算になります。

あえて苦難の道を選ぶ

普通、プロ棋士にはそれぞれ得意な戦型があります。
例えば渡辺明棋士であれば居飛車、藤井猛棋士であれば振り飛車です。

ところが羽生善治棋士にはそういった得意な戦型がありません。
居飛車、振り飛車、角交換、他にも様々な戦型をすべて指しこなすことができるのです。

これには羽生善治棋士ならではの理由があるそうです。
普通の棋士であれば、目先の1勝が欲しくてついつい自分の得意とする戦型ばかりを指してしまいがちです。

しかし、羽生善治棋士の場合は逆に、今自分が苦手だな、あまり研究できていないなと思う戦型をあえて指すそうです。
それもタイトル戦などの重要な対局でこそ、そういった指し方をするそうです。

得意な戦型を指しても、その時は勝てるかもしれないが、その戦型はいずれライバル達に対策されて勝てなくなってしまう。 そうならないための対策だとのことです。

言うのは簡単ですが、実際にやるのはとても勇気のいることです。 数々のタイトルを手にした羽生善治棋士だからこそできることなのかもしれませんね。

いかがでしたか?
40代半ばに差し掛かった今でも現役トップクラスの実力を誇る羽生善治棋士。
最近では2014年に棋聖戦で歴代最多となる7連覇を達成しました。

永世7冠まであと一歩に迫っています。 是非とも達成してもらって、新しい羽生善治伝説を作ってほしいですね!
  • Facebook
  • Twitter
  • hatena

    ▲ページトップ