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旬の果物や野菜を使って季節のジャムを作ろう

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旬の果物や野菜を使ったジャムを作る

食べごろを迎えた果物や野菜たちがスーパーの中いっぱいに並んでいます。一年の長い月日をかけて育った果物や野菜は、どれもまるまると太って、熟し、おいしそうです。

けれど、残念なことに、果物も野菜も日持ちしません。そんな季節の果物や野菜を長く楽しむためにジャムにして保存するという方法があります。美味しいフレッシュなままの状態そのままに、収穫の喜びをジャムにして保存した先人たちの知恵は今も水みずしいまま生活の場で活かされています。

ジャムが美味しい訳は、その実をつけるまでに費やした時間のすべてが詰まっているからなのでしょう。

ジャムにする材料選び

果物は全般にジャムにすることができます。ただし、ジャム特融のゲル化した状態になりやすい果物とそうでないものがあります。ゲル化するには果物の中の成分である“ペクチン”が関係してきます。そのペクチンが多く含まれていればゲル化しやすいですし、そうでなければ、別途にペクチンを足す必要があります。

一般的な果物の中で、ペクチンが多く含まれているのは、リンゴ、柑橘系の果物、すもも、もも、いちじく、クロゼイユ、クランベリー、フランボワーズなどがあり、逆にそうでないものは、キウイ、メロン、梨、柿、イチゴ、あんず、バナナ、熟したフルーツなどが当てはまります。

ペクチンが少なく、ゲル化しにくいものをジャムにする場合は、市販されているペクチンを購入し、十分果物が煮詰まり仕上げの段階で投入します。というのも、早い段階で投入すると、温度が高くなった果物と一緒に煮込んでしまうことになり、高温では固まらなくなるという性質を持つペクチンには向かないからです。

野菜などをジャムにする場合などはペクチンをうまく利用して作ると良いでしょう。

野菜でジャムに向いていないもので、瓜系のキュウリなどは水分が多くドロドロになるだけなのであまり向いているとは言えませんが、水分の多い野菜でもトマトなどは美味しいジャムができます。

また、ペクチンを使わなくてもリンゴの芯や皮などから、ペクチンを抽出することができますので、下記の方法を参考に試して見てください。

―リンゴの芯からペクチンを抽出する方法―

鍋に、リンゴの芯とリンゴの芯が浸るくらいの水をいれ、砂糖を少量加えます。そのまましばらく煮込むみ、芯が柔らかくなるくらいになると、さらりとしていた水分にトロミが出てきます。その時点で火を止め、余分なものを漉して、取り出した液体がペクチンになります。

取り出したペクチンは、市販されている顆粒のペクチンと同じ方法で使用することができます。

砂糖は何を使うべき?

さて、ジャムつくりには欠かせない“砂糖”ですがジャムにあうのはどういった砂糖なのでしょうか。

砂糖にはグラニュー糖、上白糖、ブラウンシュガー、甜菜糖…….など他にもたくさんの種類があります。一般的に使われるのが甘さに癖がなく、どんなお菓子の味を阻害することがないグラニュー糖です。逆に、癖のある上白糖は日本独自で使われている砂糖で、日本食にも使われ、お菓子でいうとカステラのような、粘りつくような甘さが特徴になります。

癖のある砂糖は、その持っている“甘さ”の特徴を活かし、果物本来の良さに加えて味をプラスするという発想で、オリジナルのジャムを作ることができるでしょう。例えば、ブラウンシュガーであれば、バナナのような果物に使うことで、コクのあるジャムに仕上げることができます。その素材にあった砂糖を選ぶことは、素材の味に変化が加わり、深みのある味のジャムが楽しめるという事になります。

他に“砂糖”としての分類には入りませんが甘味料に“トレハロース”という素材があります。“トレハロース”は砂糖ではなくでんぷんなどの中から抽出された“糖質”ですっきりした甘さが特徴で、風味や変質を防ぐ働きもします。ジャムに使用する砂糖の20~30%をトレハロースに置き換えることで甘さを抑えることができるとともにジャムの風味を損なうことなく保存することができます。

ジャムの作り方

ジャムの作り方は至って簡単です。ジャムにしたい材料の総量の40~80%の砂糖を加えて煮るだけです。具体的な作り方を“みかん”で説明いたします。

―みかんジャムの作り方―

無農薬みかん………………500g
無農薬みかんの皮(実の半量)
グラニュー糖………200g(全体量の40%)
※みかんの甘さによって砂糖の量を調整します。
レモン汁……………(お好みで)

<作り方>

1. みかんを皮ごと丁寧に洗います。

2. しっかり水気をふき取った後、皮をできるだけ表面のみ削り取ります。

3. みかんの白い部分を丁寧に取り除き、皮と一緒に砂糖をまぶし、半日ほどおいて素材から水分を引き出します。

4. 十分に水分が取り出せたところで、実と液体とに分け液体を煮詰め、とろみが出てきたら、残りの砂糖を加え、実を崩さぬようにコトコト煮詰めていきます。

5. ある程度煮詰めたところで、ジェル化の状態をチェックします。まず、コップに水を用意し、その中にジャムを垂らし、浮かぶようならさらに煮詰め(沈むようなら煮詰めすぎ)ちょうど真ん中あたりで拡散するようにします。

6. 最後にレモン汁を絞り入れ味を整えます。

7. 煮沸消毒した瓶に詰め、さらに、蓋を軽く閉め、蓋を下にしないで蒸し器に入れて熱消毒した後、しっかり蓋を閉めたら完成です。

プレゼントに手作りジャムを

小瓶に詰めたジャムはとてもかわいらしくてちょっとしたプレゼントになります。

オリジナルのラベルを貼って、リボンを結んでメッセージカードを添えたら、早速、日ごろの感謝を込めてプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
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