ガーデニング

初心者でも育てやすいマルバノキをシンボルツリーに!

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マルバノキはその名の通り葉っぱが丸いハート型のような木で、カラフルに紅葉するのでかわいらしい魅力がいっぱいですが、日本にもともと自生していたこともあって、初心者でも育てやすい落葉樹です。

大きくなりすぎず、剪定も基本的には不要なので、初心者でも安心して育てられ、人目をひく華やかさがあることから、シンボルツリーにもぴったりです。秋につける小さな花は千利休が愛した「利休七選花」の一つとして知られます。

マルバノキの育て方、植え付けかたと合わせてマルバノキの魅力をご紹介していきましょう。

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マルバノキは自然の美しさを楽しむ

マルバノキはマンサク科マルバノキ属に分類される、マンサクの仲間です。本州の中部以西と四国が原産地で、乾燥と潮風に弱いといわれていますが、日本の山にもともと自生していた木なので、庭植えにすると根付いた後は基本的には世話いらずで育てられます。

マルバノキは、樹高が2〜4mくらいまでしか伸びない低木なので大きくなりすぎる心配がなく、一本立ちではなく、数本の木が一か所からまとまって生える株立ちで育ちます。剪定しない方が樹形の乱れが出にくいので、自然のままの美しい姿を楽しみます。

マルバノキの自生地は暖地なので耐寒性に優れているわけではないので、マルバノキを寒冷地で育てる場合は、冬の寒さ対策として藁やむしろを木に巻き付け、根元に敷き藁するなどの対策を十分にとっておく必要があります。

マルバノキは庭植えでも鉢植えでも育てられる

マルバノキは庭植えで育てるほかに、鉢植えでも育てられますが、どちらの場合も植え付け後2年くらいは表面の土が乾いてきたらたっぷり水やりをするようにします。庭植えの場合は2年以上たってしっかり根付いた木は自然のめぐみだけで十分なので水やりは必要なくなりますが、鉢植えの場合は庭植えよりも乾燥が進みやすいので、その後も表面の土がしっかり乾いたら、底から流れ出るまで水やりし、鉢底に水をためないようにします。

マルバノキは水はけの悪い土に植えると根腐れしやすく、極端に乾燥しても枯れてしまうので、水はけのよい土に育てて、夏場は株もとにマルティング材を敷いて乾燥を防止ししましょう。

マルバノキの最大の魅力は紅葉

マルバノキはその名の通り葉っぱが丸く、ハート形をしています。春の若葉はかわいらしいだけでなく色鮮やかで、秋になると緑が黄色になって、最終的には真っ赤に色づいていきますが、一度に全部の色が変わっていくのではなく、赤・黄・緑が入り混じった状態でモザイク模様のように紅葉しながらだんだんと赤みが増していき、真っ赤に色づいてから落葉します。

マルバノキは日当たりの良いところに植えたほうがより真っ赤に色づきますが、半日陰で育てるとモザイク模様がより鮮明になるので、よりカラフルな紅葉を楽しみたいときは半日陰で育てるのがおすすめです。

マルバノキ園芸品種の「恵那錦」は、葉の周りが白からクリーム色になる「覆輪」がある品種なので「斑入りマルバノキ」とも呼ばれます。紅葉していないときも緑の濃淡のコントラストが美しく、紅葉すると一枚ずつの葉っぱ自体にも色の濃淡があり、カラフルなモザイク模様がよりカラフルになるので、紅葉の色鮮やかさをより一層楽しめます。

マルバノキの花は、葉っぱが真っ赤に紅葉して散り始めると咲く習性があるので、目立つ花ではありませんが、紅葉の時に一緒に花も楽しめるようになります。マルバノキの花は、赤い細い花びら5枚が放射状に広がっていて、2つの花が背中合わせにくっついて咲き、花後に実になったものは枝についたままで、翌年秋に熟して二つに割れます。マンサクに似た赤い花をつけるので、「ベニマンサク」と呼ばれることもあります。

マルバノキの植え付け・植え替えと肥料

鉢植えで育てているマルバノキの植え替えの適期は、マルバノキの植え付けの適期と同じで、2月中旬〜3月ですが、寒冷地ではもう少し地温が高くなる3〜4月に遅らせるようにしましょう。

マルバノキは水はけが悪いと根腐れしやすいので、水はけの悪い土地の場合は、赤玉土や川砂、バーミキュライト腐葉土などを多めに混ぜて土壌改良してから植えつけるようにしましょう。鉢植えの場合は一般的な培養土で植えつけますが、腐葉土を多めに混ぜておくようにしましょう。

マルバノキはやせ地でも育ちますが、庭植えの場合は1月に株もとに数か所穴を掘って有機堆肥を埋めて土をかぶせておく「寒肥」を、鉢植えの場合には3月に緩効性化成肥料をひとつかみ株もとにまく「芽出し肥」を与えるようにしましょう。6月ごろに緩効性化成肥料を株もとにまくと葉色が鮮やかになります。

マルバノキにつきやすい病害虫はほとんどないので、殺虫剤などの散布は必要なく、特にやっておくべき病害虫対策もありません。

マルバノキを増やすには挿し木がおすすめ

マルバノキは種からも育てることができますが、重なり合った混み枝を剪定したとき、その枝を挿し穂として使うと簡単に増やすことができます。挿し木の適期は6〜7月です。

挿し穂はしばらく水につけて水揚げした後、種まき用土や赤玉土などの肥料分のない無菌状態の苗床に挿して、風通しの良い明るい日陰で水切れに注意しながら育てます。挿し穂が成長して新芽が伸びてきたら水はけのよい土に植え替えて育てます。

監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物多肉植物
ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、
一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。

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