ガーデニング

爽やかな香りの柚子が実る柚の花言葉

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「ユズ」というと、冬至にゆず湯をするときに浮かべる、皮の硬いみかんのような黄色い果実を思い浮かべます。
ユズの実がなる木がどういうものかというと、柚は常緑樹で、5枚の小さな花びらからなる白い花を春に咲かせてくれる果樹のひとつです。

柚は柑橘類の中で、最も寒さに強いため、-7℃まで耐えられますが、寒冷地で栽培する場合は雪よけなどの工夫が必要です。

柚の花言葉「健康美」「けがれなき人」「恋のため息」

柚の黄色い果実は香りが強く、冬至にお風呂に浮かべて「ゆず湯」をすると風邪をひきにくくなり、美肌効果があるとされてきました。
「冬至のゆず湯」のはじまりは江戸時代までさかのぼり、「冬至」と「湯治」、「柚子」と「融通」をかけて、冬至にゆず湯に入ると健康に過ごせるという習慣ができました。
こうしたことからも、柚の花言葉「健康美」が柚にはとても合っています。

柚は晩春に白い花をたくさん咲かせますが、この花はひっそりと目立たない花です。
白い花が自己主張しないでひっそりと咲いている姿に、「けがれなき人」の花言葉がつけられました。

柚の実はとても酸味が強く、爽やかで突き抜けるような強い鋭い香りがします。
レモンのように甘酸っぱい初恋のような爽やかさから、「恋のため息」の花言葉がぴったりします。

柚について

科・属  ミカン科・ミカン属
英名   Yuzu
和名   柚・柚子
原産地  中国
花色   白
開花時期  5~6月

柚は他家受粉しなくても、1本だけで実がなりますが、柚を苗木から育てた場合、実がなるまで数年かかります。
柚を種から育てた場合、「柚子の大馬鹿18年」と言われるように、なかなか実がなりません。

収穫した柚子は、冷蔵庫で保存し、絞り汁でポン酢を作る、すりおろした皮で柚子味噌を作るなど、楽しみ方はいろいろあります。

柚と柚子

柚は中国語の「柚(ユウ)」に由来していて、「ユズ」の植物そのものを指して「柚(ユ)」と呼ばれていました。
ユズの実を中国語で「柚子(ユウヅィ・ユウツ)」ということから、「ユズの実」をさして「柚子(ユズ)」と読んでいました。
現在、柚子も柚も「ユズ」と読ませることもあり、どちらの書き方も使われています。

はっきりと使い分ける場合は、植物そのもののユズは「柚」、果実のユズは「柚子」と書き分け、読み方はいずれも「ユズ」とします。

柚の植え付けと植え替え

柚は庭植えでも鉢植えでも育てることができますが、かなり大きなトゲがあるので取り扱いに注意しましょう。

柚は水はけの良い土であれば土質は選びませんが、日当たりの良い場所で育てましょう。
柚の植え付け・植え替え適期は3月下旬~4月中旬です。
鉢植えの場合は2年毎に植え替えるようにしましょう。

庭植えにするときは、植え穴をほったところに腐葉土をたっぷり混ぜ込んでから、少し埋め戻したところに苗木をセットして、庭土を埋め戻して植え付けるようにします。
鉢植えにするときは、赤玉土小粒:腐葉土3:1くらいの割合でブレンドした土がおすすめです。

柚子の育て方・管理方法

庭植えの場合は、植え付け時にはたっぷり水やりしますが、その後は自然の恵みだけで十分です。
鉢植えの場合は、表面の土が乾いたらたっぷりと水やりします。

基本的には柚は乾燥気味に管理しますが、夏場と冬場に乾燥が続くと水切れして枯れかかることがあるので、土がカラカラに乾いてしまう前に水やりするようにしましょう。 土が乾燥しすぎるときは、乾燥を防ぐために、株周りにココピートやバークチップのようなマルチング材を敷くか、ローズマリータイムといった、グランドカバーになるような植物をおくのがおすすめです。

柚の肥料は、緩効性化成肥料を株元にまくようにします。
花の咲く前、花が咲いたあと、実がなったあとに施肥するのが基本です。
栽培地によって前後しますが、3月6月10月に施肥することを目安としましょう。

柚の剪定のときの注意

柚は前の年に伸びた枝に花が咲いて実がなるので、去年伸びた枝を切り落とさないようにします。
花が咲かなかった枝は、去年伸びた枝でも10月くらいに、周りの枝と同じくらいの長さになるよう剪定しておきます。

縦方向に伸びた枝より、横方向に伸びた枝の方に花芽をつけるので、横向きの枝を優先的に残すか、縦向きの枝をロープで引っ張って横向きになるよう誘引します。

植え付け後2年位は実はなりませんが、この間は木がより大きくなるように、枝はなるべく落とさないようにして大きく育てましょう。

大きな柚子をつけるには、葉っぱ100枚に実が1個になるように、まだ緑色の実を摘果して実の数を減らします。
夏以降についた実があれば、全て取り除きます。

柚子は捨てるところなし

柚子は完熟したものだけでなく、摘果した実も食用として利用することができるので、処分してしまわずに利用しましょう。
黄色くなった柚子よりも、まだ緑色の柚子のほうが果汁はより酸味が強くなりますが、どちらも使えます。

柚子は実も皮も種も活用できるので、「捨てるところなし」と言われています。
皮や実を食材として活用するのは、黄色くなって酸味が穏やかになった柚子のほうが好まれますが、緑のものが劣るわけではありません。

摘果せず、実をたくさんならしたままにしても、黄色く色づいた実をいつまでも残したままにしても、木が弱まってしまいます。
毎年実が収穫できるようにするには、適正な数に摘果するとともに、熟して黄色くなった実は早めに摘み取るようにしましょう。

監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物多肉植物
ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、
一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。

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