カンパニュラの育て方・花が咲かないときには

カンパニュラの発芽適温は20℃前後なので、気温がある程度上がってきてから種まきするようにしましょう。

本来のカンパニュラは、春に種をまきして花が咲くのは翌年の初夏になる2年草タイプの植物ですが、品種改良によって、種をまいて1年以内に花を咲かせてくれる1年草タイプのカンパニュラも登場しました。

1年草タイプのカンパニュラの場合は、秋8～9月に種まきし、2年草タイプのカンパニュラの場合は、5～6月に種まきするのがおすすめです。
二年草のカンパニュラは、種まきした翌年の初夏まで花を咲かせないので、夏に枯れないように注意して、次の年までしっかり育てましょう。

種まき用土をポットやセルトレーに入れて予め湿らせておき、その上に種をまき、底面給水で水を切らさないように管理します。
発芽するまで、遮光と蒸発を防ぐことも兼ねて、新聞紙を上にかぶせておきましょう。

芽が混んできたら、生育の悪いものを間引きながら、良い状態のものを育てていき、本葉が3枚くらいになったら、20～30ｃｍ間隔で植え替えます。

カンパニュラはタンポポのように、太い根が一本まっすぐに伸びていきます。
この根がダメージを受けると枯れてしまうので、根を傷つけないように注意して植え替えるようにしてください。

カンパニュラは酸性土壌を嫌うので、庭植えするときは予め苦土石灰を少量まいて、酸度を調整しておきましょう。
培養土に植える場合は、まく必要はありません。
ピートモスや鹿沼土は酸性よりの土なので、使わないようにしましょう。

カンパニュラは水はけの良い土を好むので、腐葉土や、バーミキュライト・パーライトなどを多めにブレンドしておくのもおすすめです。

カンパニュラを育てていても花が咲かないことがあります。
カンパニュラは夏の暑さは苦手ですが、春～初夏や秋は日当たりを好むので、春～初夏と秋は日当たりで管理する必要があります。
日照不足になると、花芽がついていても花が咲かずに蕾が落ちてしまうので、春～初夏と秋は日当たりが悪い場合は置き場所を変えるようにしましょう。

カンパニュラが暑さで枯れないように、気温が高い夏場は、涼しい明るい日陰に置き場所を替えましょう。
夏暑すぎて株が蒸れてしまうと、秋に開花しなくなってしまうので、せっかく夏越ししたのに花を楽しめなくなってしまいます。
場合によっては枯れてしまうので、注意が必要です。
葉っぱなどが混み合ったところは、枝数を少なくするなどの工夫をして、風通しを良くしておきましょう。

カンパニュラは冬、5℃前後の寒さに当てないと花芽をつけなくなってしまいます。
0℃を下回って根が凍ると枯れてしまうこともあるので、寒冷地では敷き藁などの防寒処理をするか、室内に取り込むようにしますが、室温の高いところにおいていると花芽がつきにくくなってしまうので、できるだけ涼しいところで管理します。
暖地ではなるべく屋外管理をしましょう。

カンパニュラの花が咲き終わったら、なるべく早く花殻を摘むようにしないと、花が咲かなくなることがあります。
種を採るとき以外はなるべく早く花殻を取り除くようにしてください。

カンパニュラは鉢植えの場合は、春～秋にかけては生育期なので、表面の土が乾いてきたらたっぷり水やりし、開花期間中は液体肥料を水の代わりに1週間おきに与えるようにしましょう。

庭植えの場合は、根付いた後の水やりは必要ありませんが、乾燥が続いたときは水やりするようにしましょう。
肥料は鉢植えと同じように1週間おきに液体肥料を与えるか、緩効性化成肥料をひとつかみ、毎月株元にまくようにしましょう。

冬は生育がほとんど止まっていますが、水を全くやらないで土がカラカラになってしまうと枯れてしまうので、土がかなり乾き気味になってきたとき、温かい日中にしっかりと水やりしましょう。
冬、肥料は与えなくても構いません。

カンパニュラは花茎が伸びてくると、50～100ｃｍくらいの草丈まで成長します。
伸びた茎が折れることがないように、支え棒をつけて、麻ひもなどで固定しておきましょう。
花が全部終わったら、茎の付け根から切り取っておきます。
葉っぱは、たんぽぽのように地面に広がって付きます。
冬も葉っぱが枯れないように管理していきます。

監修：きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物、多肉植物、
ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、
一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。