ガーデニング

ベル状のカラフルな花が魅力。カンパニュラを育てて楽しむ

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ヨーロッパ原産のキキョウカンパニュラ」は和名を「ツリガネソウ」といって、品種が300種以上あり、日本の野草の「ホタルブクロ」もこの仲間に含まれます。
寒さに強いため寒冷地で育てやすい植物ですが、夏の暑さに弱く暑いと枯れてしまうため、多年草ですが暖地では1〜2年で枯れてしまうことがあります。

カンパニュラは青・白・ピンク・紫色などカラフルな色あいの、ベルのようなかわいらしい形の花を5〜7月に咲かせてくれるので育てているとお庭が華やぎますが、冬に寒さにしっかりあてないと花芽をつけないので、寒冷地で育てるのがおすすめの花です。草丈は30cmのものから、1mくらいまで伸びるものまであるので、大きくなって倒れそうなときには支え棒が必要になってきます。

暖地では夏の暑さで枯れやすいから

カンパニュラは一般的に暑さにも湿度にも弱く、暖地で夏を超えさせるのは難しいものが多いので、暖地では3〜5月に苗を植えて、花を楽しみ、夏には枯れる一年草として育てるのが一般的です。

耐暑性の高い品種を選んだ上で、夏を越しやすいように茂った葉っぱの葉数を減らして風通しを良くし、風通しの良い明るい日陰に移して育てれば夏越しできることもあり、その場合には10月ごろにまた花を咲かせてくれることもあります。

夏は寒冷地の方が育てやすいのですが、冬、根が凍ってしまうと枯れるので、寒冷地の場合は地面に腐葉土を厚めに敷き詰め、その上に敷き藁をするなどの防寒処理が必要になります。カンパニュラは冬にしっかりと寒さに当てないと花芽が作られなくなるので、冬は室内に取り込まないようにしますが、寒すぎて防寒処理をしても根が凍って枯れるような寒冷地の場合は、5℃の寒さにしっかりあててから室内などに取り込むようにしますが、暖房がしっかり効いていないところで管理します。

カンパニュラの植え付け用土と肥料

カンパニュラは春にはすでに花の咲いている開花株が出回り、秋にも苗が出回ります。
風通しの良いよく日の当たる場所で、水はけのよい土で育てましょう。酸性の土壌では育ちにくいので、植え付け前に少量の苦土石灰をまいて、酸度を調整しておきます。

地植えでも鉢植えでも育てられますが、暖地や寒さの厳しすぎる寒冷地では、季節によって移動させやすいように、鉢植えで育てる方がおすすめです。地植えの場合は腐葉土や有機堆肥を土にしっかりと混ぜ込み、鉢植えの場合は一般の培養土にココピートやバーミキュライトを混ぜ込んでふかふかにした上で、さらに緩効性化成肥料を混ぜて使うのがおすすめです。

開花期間中は肥料をとても必要とするので、規定量に薄めた液体肥料を週1回水の代わりに与えて施肥し、緩効性化成肥料をひとつかみ月1回以上株もとにまくようにしましょう。

カンパニュラの水やりと管理方法

カンパニュラは枝が混みあって風通しが悪くなると病気になりやすくなるので、下の方の葉や枯れた葉は取り、混み枝は剪定して取り除き、風通しをよくしておきます。次の蕾にしっかりと栄養が行くように、終わった花殻もこまめに取り除いておきましょう。

カンパニュラは、多湿にすると枯れてしまうので、春〜秋は土が乾いたらしっかりと水やりして、鉢底には水をためないようにします。庭植の場合も、土が乾くまで水はやらないようにしましょう。

夏の暑さを超えられずに枯れた場合は必要ありませんが、夏を越して育てられた場合、カンパニュラは冬、成長が鈍るので、土が乾いて何日か経ってから、暖かい日の午前中に水やりします。土が湿っている間、水やりは必要ありません。

カンパニュラを種から育てるとき

カンパニュラは種からも育てられ、発芽温度は20℃なので、暖かくなってきて気温が20℃を超えるようになったら種まきします。カンパニュラは発芽率も高いのですが、一般的なカンパニュラは種をまいた年に花を咲かせず、翌年の春に花を咲かせる「二年草」なので、本格的な冬が来る前にある程度の大きさに育ち冬越しできるように、種まきは6〜7月までにすませます。

カンパニュラの種をまくときは、土の上に種をまいて、その上には土をかぶせません。湿らせた種まき用土に植えて水切れしないよう注意します。葉っぱが2〜3枚になったら根を傷めないように移植してポット苗として育てて、9〜10月に鉢植えか地植えにします。

カンパニュラの病害虫

虫が見られないのに葉がどんどん食べられていくときは、ヨトウムシが夜、土の中から這い出して食害していることが多いので、夜に出てきたところを捕殺するか、株の周りを移植ごてで掘ってみると見つけることができるので、見つけて捕殺します。

アブラムシやハダニが付くことがあり、葉色が悪くなって生育も悪くなるので、ベニカXスプレーなどを散布して駆除します。あらかじめ、株もとにオルトランなどをまいておくと予防できます。薬剤を使いたくないときは、枝の先端をつまんで持った後、強い水流のシャワーで葉の裏表・株全体を洗い流すと虫をかなり取り除くことができます。

監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物多肉植物
ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、
一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。

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