ガーデニング

ブルーベリー以外のピートモスの使い方は?

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ブルーベリーを育てるときによく聞く「ピートモス」ですが、「ピートモス」を使う場合は、ほかにはどんなときがあるのでしょうか。「ピートモス」の使い方とブルーベリー以外にどんな植物に使ったらいいのかについてまとめてみました。
ピートモス」の上手な使い方を学んでガーデニングに活かしてみませんか。


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酸性への改良に、保水力、保肥性の高い培養土としても

日本の土はもともと少し酸性に傾いているのですが、それをもっと酸性にするのが「ピートモス」の役割です。土壌改良剤とも呼ばれているものです。「ピートモス」は水苔などの苔類やシダなどが堆積したものが炭化して固まったものですが、それを崩した形状になっています。

また、この土を酸性にするという大きな役割以外にも土の保水力を上げたり、土をふわふわにすることができます。まさにいい土にすることができる土壌改良剤と言えますね。

酸性土壌に変えたり、保水性や保肥性に優れているために培養土として使われます。ただ植物によっては酸性土壌で乾燥を好む植物もありますのでそういったものには不向きで要注意です。

山野草や湿地帯の植物と好相性!

保水力がありますので、湿気が好きな湿地帯の植物山野草といったものを育てるのには最適です。もともとが苔類やシダなどでできていますので、そういった植物が生えているような土壌で育つ植物にいいと思うとよいのではないでしょうか。水苔などで山野草などを育てるよりもむしろ「ピートモス」の方がよく育つことがあります。

ピートモス」は酸性を好む草花、ブルーベリー以外でもツツジやサツキ、青色のアジサイを育てる場合によく使われるということになります。その際に鹿沼土6:ピートモス4などの割合で使うといいようです。

観葉植物にもピートモスを

室内で観葉植物を育てる場合にも、清潔で扱いやすい「ピートモス」を使うといいと言われています。観葉植物用の土7:ピートモス3の割合などで使います。

自分で配合する場合には、例えば赤玉土鹿沼土2:ピートモス3の割合などがオススメとされています。

赤玉土などを基本にした配合ですが、室内で育てる観葉植物などが過湿になって根腐れすることを防ぐために水はけをよくするため、「鹿沼土」や川砂を使います。その際に腐葉土ではカビが生える可能性もありますので「ピートモス」を使って培養土としての働きを担ってもらうことにします。ただ、その場合にもなるべく鉢のサイズを小さいものにするようにして、用土が過湿過ぎないようによく観察して管理します。室内という乾燥しにくい環境で保水力がいい「ピートモス」も使いますので過湿にはよく気を付けることが必要となってきます。

ピートモスを使ってハンギングバスケット

また、最近は、ベランダガーデンなどでハンギングバスケットなどを楽しんでいる人も多くいて、清潔感のある「ピートモス」に人気が出て、よく使われるようになってきているようです。 ハンギングバスケットは、ベランダガーデンでもあまり場所を取らず華やかに楽しむことができる点が魅力的ですよね。その用土に使われる土はハンギング専用土や草花栽培用の培養土が売られていますのでそれを使う事が多いと思います。

もし、自分で混ぜ合わせて作る場合には、「ピートモス」「赤玉土」「バーミキュライト」などを混合します。例えば、赤玉土5:ピートモス2:パーライト2:鹿沼土1などの割合にします。ハンギングバスケットは吊るしますので水を遣ってもあまり重たくならないように、できるだけ軽くなるように、水はけがいいように考えていきます。多孔質のパーライトを入れるのはその意味でもあります。

そして、また一方でハンギングバスケットは乾燥しやすい面がありますので、保水性の高い水苔を使うなどします。水苔や「ピートモス」のような保水性のあるものを活用することになります。

ピートモスは用土の3割以下で

ピートモス」を使う場合に注意をしなければいけないことは、夏などにピートモスが多過ぎると根腐れしてしまう可能性があるということですね。「ピートモス」の割合が3割以上にならないように注意をしてブランドする必要があります。「ピートモス」の特徴をよく知って使う事が大事だということになります。

夏の暑さに弱い植物は特に夏に多く酸素を必要としますので「ピートモス」のように保水性のあるものを使うと空気が存在していた部分が水で満たされてしまって根が酸欠になってしまう恐れが生まれます。

そういったことにならないように夏の暑さに弱い植物の場合は、土の配合も考えてあげる必要があるということです。ときには「ピートモス」の代わりに腐葉土を使ったり、通気性、排水性に富む「パーライト」を使ってあげることが必要ということですね。

サボテンなどの多肉植物にも使う?

また、最近特に人気となっているサボテン多肉植物などにも軽石5:赤玉土3:ピートモス2の配合で「ピートモス」を使ったりします。水が少ない環境でも育つサボテン多肉植物ですので、「ピートモス」を使うのは意外な感じなのですが、全体の半分ほど軽石を入れて、軽石を基本にすることで乾燥気味にし、「ピートモス」を使っていきます。

ピートモス」を使う事で室内でも清潔に育てられますので「腐葉土」に代わって保肥性の高い「ピートモス」を培養土として活用しています。

ピートモスの特徴をしっかり知って活用を

いかがでしたか。「ピートモス」の特徴をしっかり理解した上で活用することが大事だということが分かってきたのではないでしょうか。ブルーベリー以外にもいろいろな植物の用土として配合することで活用できそうです。「ピートモス」も上手に活用してガーデニングを楽しんでみませんか。

産地でピートモスは違う?産地別の使い方は?

ブルーベリーなどを栽培するときに多く使う「ピートモス」ですが、「モス」は苔のことを意味しています。
土を酸性にしたい場合などによく使われていますが、「ピートモス」についてはよく知らないことも多くありますよね。

園芸店で見る場合に○○産というように産地が記載されていますが、産地の違いに特徴があるのでしょうか。今回は産地の違いによる「ピートモス」の違いなどについてまとめてみました。

「ピートモス」の色の違い?

ピートモス」にも色の違いがあると言われています。色が薄いものから黒いものまでさまざまなものがあります。
薄い色のものは繊維が長いので、圧縮されている「ピートモス」もすぐに復元され、復元力が高いのが特徴です。褐色系のものは、栄養となる有機性のものを多く含み、土壌改良剤としてはとてもいいのが特徴です。また黒いものは、ウイスキーのモルト燻製などにも使われているそうですよ。

無調整と酸度調整済みの「ピートモス」

よくホームセンターや園芸店で見掛ける「ピートモス」は、観葉植物用などに「酸度調整済み」や「PH調整済み」などと書かれたものを見掛けます。
酸性度が強い「ピートモス」ですので、その酸性度が調整されているものなどが売られているようです。無調整と書かれているものが、本来の「ピートモス」が持つ酸性の強いものです。こちらは酸性の土が好きな植物にのみ使う土となっています。

何のピートモスかによっても違う?

また、どんな材料の「ピートモス」かによっても内容が異なります。水苔の「ピートモス」は高緯度のカナダなどの北の方の水苔が主な成分となります。
水草ピートモスは、低緯度のスゲや葦と言った水草を主成分にしたものになり、ロシア南部や中国といった少し南の方のものが成分となっています。
そして、日本でよく見掛けるのはカナダ産の「ピートモス」が多いようですね。

産地による違い、使い方は?

ピートモス」の主な産地にカナダ・ヨーロッパ・樺太・北海道があるのですが、それぞれに特徴がありますのでご紹介します。

・カナダ産の「ピートモス」の場合
葦・スゲ・ヌマガヤ・ヤナギ・ミズゴケから構成されているものが多く、品質がよく繊維が細かくて均一になっている点が特徴的です。
繊維が細かな分、分解が早く速効性があり1年程度の効果となります。繊維が細かく水になじみやすいため自然分解が早くなりますが、その分長期使用するうちに用土が劣化するということで1年程度の効果と言われるものです。鉢植えや苗を育てる際にも使うといい「ピートモス」です。価格としてはちょっと高めのです。

・フィンランドやデンマーク、ドイツやバルト三国等の北欧産の「ピートモス」の場合
主に水苔で構成され、繊維が不揃いなものが多いため分解が遅い「ピートモス」です。効果は長持ちするのでいいのですが、価格が高いのが難点です。鉢植えなどにいいようです。フィンランドの南、エストニア産のものは、別名『ホワイトピートモス』とも呼ばれ、白い色が強い「ピートモス」となっています。キメが整っていて不純物も少なく、水になじませやすいところが特徴ですが、そのため分解も早いので用土の劣化が気になります。価格はサハリン産に比べてかなり高く、約1.5倍程度の価格となります。

・サハリン(樺太)産の場合
北の方の「ピートモス」ということでミズゴケから構成されるのですが、不純物が多く、繊維が不揃いで効果は長持ちします。こちらも鉢植えなどに使いますが、価格が安いのが魅力的です。水になじませにくいので、鹿沼土などと一緒に混ぜて使うのがオススメの樺太産です。

・北海道産の日本産の「ピートモス」の場合
水苔にヌマガヤ、葦やスゲなどから構成されているのが特徴です。水苔以外にヌマガヤ・ヨシ・スゲなどが入っていることで分解が遅く、効果が長持ちし、3〜4年も利用できるのがいいところです。特に酸性度が高い特徴があり、鹿沼土などと混ぜて使うのがオススメの北海道産です。こちらも鉢植えによく使われます。
このように、「ピートモス」はどこで採れたかによって、中身の構成が変わり、北の方で採れた水苔が主成分の「ピートモス」ならば分解は早いのですが、効果が長続きしないなどがあります。葦やスゲなどイネ科などの植物が入っている南の方の「ピートモス」の場合は分解は遅いのですが、効果が長持ちするのが特徴となります。

それぞれに特徴がありますので、しっかり考えて使い分けて使うようにするのがオススメです。価格的にはサハリン産などが一番安く、エストニア産などは高くなりますが、カナダ産がやはり一番多く流通している「ピートモス」と言えます。カナダ産の特徴としては効果があまり長持ちしませんのでその点に注意をして使いましょう。

これから、同じ「ピートモス」でも酸度の調整、無調整や産地に気を付け、繊維の長さや色などもよく見て選んでみませんか。

ピートモスは種まき用土に室内園芸にぴったり。ピートモスを使いこなそう

園芸コーナーで見掛ける茶色でとても軽いふわふわの「ピートモス」は、園芸ビギナーから見ればよくわからない資材のひとつです。袋に書いてある説明を読んでも、何に使えるのかピンときません。

「酸度調整済み」とか「酸度未調整」とも書かれていることがあるので、さらに使いこなせるのか分からなくなってしまいます。実はピートモスは、虫が付きにくいので室内栽培にも適していて、種まき用の土としても使えるスグレモノ。使い方を知って、賢く使いこなしてみましょう。

栽培セットについている圧縮土の正体はピートモス

種から育てる栽培キットを購入すると、ドーナツのような茶色い圧縮土が同封されています。水につけると、どんどん水を吸収して膨らんでいきます。この土は「ピート板」といい、ピートモスを圧縮して作られています。

ピートモスはもともとほぼ無菌状態なので、些細な条件の不適合で芽が出ないことがあるような種まき用の土にぴったりです。そんなピートモスを圧縮して作られたピート板は、清潔なのに軽くて扱いやすく、散らばらないのでとても便利です。

ピートモスはPeat(泥炭) moss(苔)

ピートモスは、湿地のミズゴケやシダなどが堆積して泥炭化したものを細かく砕いて作られています。欧米では古くから園芸に利用されています。

均質で、ほぼ無菌状態なので、病害虫が発生しにくいため、室内で植物を栽培するときにぴったりです。

植物が自然に分解されてできているので、腐葉土と似ていますが、ピートモスに含まれる植物の生育に必要な栄養分は、腐葉土よりも少なめです。

軽さを生かしてハンギングバスケットの土に加えて

圧縮されていないピートモスはフワフワとして軽い土です。水を含んでしまうと保水性が高く、しっかりと水分をため込んでくれますが、圧縮していない状態のピートモスは水に浮いてしまうので、上から水をかけても水を含ませるのがむずかしくなってしまいます。

水になじむとしっかりと水持ちするので、時間をかけて水を吸わせる工夫が必要です。
はじめからブレンドされているのでなければ、時間をかけて水になじませたピートモスを土に混ぜるようにすると扱いやすくなります。

ハンギングバスケットは高いところに設置するので重さを抑える必要があり、普通の植木鉢に比べると乾燥しやすいので、軽くて水持ちがよいピートモスを多めにブレンドした土を使うのがオススメです。

使いやすいのは酸度調整済み

酸度調整済みのピートモスは、消石灰や苦土石灰を使って中性よりに調整しています。酸度未調整のピートモスも、同じように石灰を混ぜれば酸度が調整できますが、消石灰よりも、植物の生育に必要なマグネシウムを含んだ苦土石灰を使う方がオススメです。【ピートモス1リットルに苦土石灰3g】が適量です。

家庭菜園で酸性寄りになった土を中性に戻すときも同じですが、まく苦土石灰は少量です。石灰をまきすぎた土は固くなって使いにくくなってしまいます。ピートモスに使う場合も、まきすぎてしまうとせっかくのふわふわの土が活かされなくなってしまうので、逆効果になってしまいます。

酸度未調整のものより酸度調整済みの方が割高感はありますが、使い勝手を考えると、酸性を好む植物を育てるとき以外は酸度調整済みを使用したほうが使いやすくなります。

無菌状態なので種まきに、室内園芸に最適

植物を種から育てると低コストでたくさん育てることができますが、発芽率は100%ではありません。種まき用の土が病気や菌に侵されていると、全く発芽しないこともあります。ピートモスはほぼ無菌状態なので種まき用土にぴったりです。水をしっかり含ませると水持ちがよくなるので、発芽に必要な水分も維持しやすくなります。

また、室内で植物を栽培するときに気になるのが病害虫の発生です。ほぼ無菌状態のピートモスを材料にした土で栽培すると、衛生的で病害虫の発生が抑えられます。

初心者でもわかるピートモスで土壌改良のコツってある?

よく「ピートモス」は土壌改良剤などと言われますが、どんな効果があるのでしょうか。「ピートモス」を使った土壌改良のコツと言ったものがあるのでしょうか。初心者でもわかるコツをまとめました。

「ピートモス」を使って土壌改良?

ピートモス」は、吸水性と保水性のよさや、その軽さに特徴があります。高繊維質で多孔性で通気がいいのも「ピートモス」の特徴です。この通気がいいという特性は、土として使うと植物の根に酸素もよく届けることができることを意味します。

また苔類などが堆積して分解されたものですので、有機質や有機微生物などをよく含んでいる保肥性にも優れたものです。そういったさまざまな特徴から「土壌改良剤」とも呼ばれる「ピートモス」です。それぞれの植物に合った使い方によっていい土作りを目指すものです。

そもそもいい土とはどんな土なのでしょうか。いい土の条件は、植物がよく育つように保水性・排水性・保肥性のある土が一番です。ただ、保水性があっても排水性が悪いと根腐れをすることもありますので注意も必要です。また、保水性があるのはいいのですが、新鮮な空気が根に必要なのにそこに水が溜まってしまって根が呼吸できずに根腐れを起こしてしまうことなどもあります。

私たちが植物を枯らすとき、根腐れになっていることがありますね。根は土のなかにあって見えないため、植物を育てる上で目に見えない水の管理は結構むずかしいものですよね。そこで、水はけがよく、また通気性がいい土が求められます。水が溜まらない通気性がよい土に植えることで根が元気に育っていきます。

また、保水性・排水性・保肥性ということで、有機物に富んだ腐植がある土もいいとされています。肥沃な土であれば植物はどんどん大きくなりますよね。

こうした条件を「ピートモス」は備えていますので土壌改良剤として使うことができます。ただ、排水性についてはよくありませんので、無調整の「ピートモス」だけを単体で使う場合は保水性がよ過ぎて根腐れが懸念されることもあります。「鹿沼土」「日向土」「パーライト」などと混ぜてその辺を改善することが理想と言われています。その際に混ぜる「鹿沼土」などは大粒の物を選ぶとより排水性が強いものとなります。

こうして、土壌改良を行うためには上手に配合してそれぞれの特徴を活かして保水性・排水性・保肥性のバランスを取った土作りが必要ということになります。

「ピートモス」で酸性に改良していい土にするコツは?

日本の土は、もともと少し酸性なのですが、もっと酸性にしたいといった場合にも「ピートモス」はよく活用されます。酸性に傾けるための土壌改良剤として使われ、ブルーベリーを育てる場合によく登場します。プルーベリーと言ったら「ピートモス」という風にすぐに思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

ブルーベリーを実際に栽培するためにどんな「ピートモス」がいいのかですが、酸性の土を好みますので、PH3.5〜4.5と言ったカナダ産のピートモスなど酸性度の高い「ピートモス」がオススメです。「ピートモス」によって土壌をより酸性に傾ける効果の強い物を選びます。

「ピートモス」の購入と使い方のコツは?

ピートモス」には外国産のものも多く、産地によって特徴もあります。土壌改良剤として使う場合にもそれをよく知っておくことが必要です。

カナダ産・北ヨーロッパ産・ロシア産・北海道産などたくさんの「ピートモス」があります。特徴としては、海外の「ピートモス」の方が酸度が高く、カナダ産は特に高い傾向があります。無調整のピートモスを買う場合には「ピートモス」のPHをそれぞれに確認して購入することが大切です。

品質もチェックしましょう。キメが細かく、不純物が少ないものは水になじみやすく保水性も高いものです。キメがバラバラで不純物が混ざっているものには水がなじみにくいようなものが多く、できれば確認をして購入をしてください。

また、酸度を調整したものと無調整がありますので、どちらを買うのかも選択します。ブルーベリーなどの栽培には無調整のものを買って酸性度を高めるのがオススメです。またほかの植物で酸性が得意でない場合は、調整済のものを買うのがいいでしょう。

もしくは、酸度を調整するために石灰を自分で混ぜる方法もあります。無調整の「ピートモス」を10〜30%程度入れ、PH度を測定器で測って調整する方法もいいでしょう。

無調整の「ピートモス」を使う場合のよさは?

無調整のピートモスを使う場合は、軽くて無菌といったよさもあります。病原菌を含まず保水性があるので種まき用や挿し木用などによく使われます。

無調整は、ブルーベリー栽培・種まき用・挿し木用などに特に使うとよいということになりますね。また、軽いという特性を活かして、ハンギングバスケットなどを作るためにもパーライトやバーミキュライトと混ぜて土壌改良剤として使うことも多いものです。

ピートモス」の特性をよく知ることで、特性を活かして自分なりに配合して使ってみるのはいかがでしょうか。

ピートモスの使い方と注意点は?

ピートモス」について聞いたことがある人も多いと思いますが、実際にはどんな使い方をするといいものなのでしょうか。
またその使い方の注意点についても何かあるのでしょうか。土作りをする上で「ピートモス」をどう上手に使ったらいいのかについてまとめてみました。

「ピートモス」って何?

まずは、「ピートモス」と言ったものはどういった物なのでしょうか。既に何度もお伝えしているように、「モス」とは苔のことで、「ピート」とは泥炭のことです。ヤナギやミズゴケなどの苔類が堆積したものが炭化し固まったものが「ピートモス」です。そしてそれを乾燥させ細かく粉砕して販売されています。

そんな「ピートモス」の役割はと言うと大きく分けて2つあります。ひとつは、保水性を良くすること、2つ目は土を酸性にすると言った役割があります。2つの大きな役割を持った「土壌改良剤」としての役割を担うのが「ピートモス」です。

保水性をよくするためにどう使う?

ピートモス」は、2つの使い方があります。ひとつはそのまま使う場合、もうひとつは他の土と混ぜて使う方法です。

そのまま植木鉢などに入れて使うことで、保水性を高めることができます。水もちのよさと無菌であることを活用して種まき用の土によく使われます。「ピートモス」のもともとの状態は乾燥させてありますので、しばらく水につけて吸水してから使います。

しっかり吸水させてから使うことも「ピートモス」の保水性を高めるコツです。最初にしっかりと水に漬けて使うことが注意点です。吸水させないと保水性が悪く逆効果になってしまいます。

ただ、その際に注意をしなければいけない点は、「ピートモス」は使う前にこうしてしっかり吸水して使いますが、その後も乾燥しやすいのでいつも湿った状態にしておくことが大切なことです。

しかし、実際にはこうした状態で長く植物を育てると根腐れを起こします。ですから、「ピートモス」を使う場合には、湿った状態を維持した方がいい植物だけに使うようにすることも大切です。通常の植物は土が乾いたら水をあげて育てるのが理想のため、ずっと湿った状態というのにはあまり向きません。先ほどご紹介した種まき用の土などには「ピートモス」の保水性はオススメと言えます。

種まき用の土としては調整ピートモスなどを全体の40%ほど配合して使ったり、挿し木に使う土にも30%位配合します。

土を保水性のいい土にするために使う場合には30%ほど配合し、排水性のいい土にするためには20%ほどの割合で使うのが理想とされています。

ピートモス」を使う場合は、常に湿った状態を望んでいるものに多く使います。「ピートモス」は苔などが堆積して分解されたもので、あまりに分解が進んでいる場合は、逆に排水性を悪くすることもありますので、配合の割合には十分に気を付けてください。

また、多く売られている外国産のもののなかでも、一般的にはカナダ産の「ピートモス」は、分解度が高く保水性があり排水性が悪い傾向にあるようです。

土を酸性にするためにはどう使う?

ピートモス」にも無調整と調整したものがありますが、無調整の「ピートモス」の酸度はPH3.8〜4.8程度ととても酸性が強いものです。PH4.3〜5.3程度の強い酸性を好むブルーベリーには無調整の「ピートモス」でも使うことができます。

特に外国産の「ピートモス」は酸性が強いのでそれほど酸性を好まない植物の場合は石灰などで酸性を弱める調整も必要になります。

調整した「ピートモス」はPH6程度になっていて使いやすくなっています。調整済のものですと、それほど酸性度を気にせずに使う事ができますね。

ただその場合の注意点は「ピートモス」を使って土を酸性にするのはいいのですが、排水性や通気性が悪くなる点です。それを改善するために、ほかに、「鹿沼土」「日向土」「パーライト」などを混ぜてあげることも必要になります。

ピートモス」を購入される場合の注意点としては、乾燥された状態で売っていますのでそれに水を含ませた場合は、膨らんで倍の量になるということも考えたいところです。こんなには必要なかったということもあるようです。

ブルーベリーを育てる場合には、鉢植えの場合には水を十分に含ませた「ピートモス」と「鹿沼土」を半分ずつ混合してしっかり混ぜ合わせたものなどを使うようにします。

ピートモス」70%、「鹿沼土」30%でもいいようです。

庭植えの場合には、「ピートモス」100%の土で植え、水はけがいい土と悪い土で植え方を変えます。水はけが悪い土の場合は浅く植え、土を掘らずに上に「ウッドチップ」や「ピートモス」を盛って植えます。水はけがいい土の場合は深く穴を掘って「ピートモス」を入れて苗を植えたらまた「ピートモス」を載せてあげて植えます。ブルーベリーは水切れにすごく弱い植物ですので保水性を高めることも大事な土作りとなります。

「ピートモス」の使い方は保水性と酸性をしっかり考えて

いかがでしたか。
ピートモス」は、保水性を高めるもので、土を酸性にもしますので、植物によっては向いていないものもあります。
どの位配合したらいいのかも何を育てるのかといったことや土の状況によっても変わってきます。しっかりと「ピートモス」の特徴を知って上手な使い方をしてみませんか。

ピートモスとは?よい土作りのために必要?

ピートモスはどんなもので、どんな役割をするのか、土作りが大事なガーデニングで「ピートモス」の役割を考えてみました。

上手に「ピートモス」を使ってブルーベリーや苔、山野草などを育ててみませんか。「ピートモス」はよい土作りをするという全般的な面においてとても力強い味方なのです。

ピートモスは酸性にしてくれる優秀な土壌改良剤!

ピートモス」は、土に混ぜると保水性がよくなり、土を酸性にしてくれる酸性の性質を持ったものです。堆肥腐葉土などが重宝されるように、土を酸性にするためには大事な土壌改良材と言われるものです。

日本で売られている「ピートモス」は、主にヨーロッパの輸入品が多く、同じ土壌改良材の「パーライト」「バーミキュライト」と混ぜて使うとさらに通気性・保水性・保肥性がパーフェクトになり一緒に使われるなどします。

また、「ピートモス」は、もともと原料が苔類が積み重なったものなので見た目も清潔で乾燥させてあり、軽いのも特徴と言えます。とは言え、10リットル入りなどとなるとやはり重いのですが・・・・・・。

また、ピートモスは無菌状態なので、種まき用の用土としても活用する使い道もあり、本当に優れものですよね。

酸性土壌にするってどういうこと?

よく酸性土壌にするために「ピートモス」を使うと言われますが、酸性土壌というのは実際にはどういうものなのでしょうか。もともと日本の土は弱酸性だと言われていますが、もっと酸性にするには「ピートモス」が重要な役割を果たします。

例えば、酸性の土が好きな「ブルーベリー」の場合には「ピートモス」を加えて育てることが必要になってきます。

ではそういった植物を育てる場合にどれくらい酸性にするのかよいのかということになりますが、それを計測するのが土壌PH計と呼ばれる機械です。PHとは中性をPH=7としてそれより下がっていくと酸性、それより高くなるとアルカリ性ということが分かるというものです。 土壌PH計を土のなかに入れてPHを測り酸性かアルカリ性かの今現在の土の性質を測ります。

植物ごとに好きなPH(酸性・アルカリ性)が分かれていますので、酸性土壌が好きなのかアルカリ性土壌が好きなのかを知った上で、土のPHを調整して育てることが大切ということですね。

比較的酸性に強い植物は、サトイモ・椿・栗・パイナップルで、東南アジア・中央アフリカ・アメリカなどを原産地とする植物は酸性に強いようです。これは原産地の土壌がそのようになっているからだということにあるようにも感じられます。ホーレン草やトマト・タマネギ・キャベツは酸性に弱い植物といったことをあらかじめ知っておくと植物を育てる場合、特に家庭菜園をする場合に役立ちますね。

ピートモスの基本的な割合は2〜3割

こうして「ピートモス」を混ぜる場合の割合は、基本的には全体の2〜3割の量がオススメとなっています。日本の土壌は弱酸性ですが、石灰などによって中性からアルカリ性になってしまった土の場合は、もっとピートモスを加えてPH度を下げて酸性にしていくことも必要です。食物によっても酸性が好きな度合いが違いますので、特に酸性を好むブルーベリーなどは「ピートモス」の割合が高くなっていきます。

また、「ピートモス」を加えることで水持ちもよくなり、保水性や通気性もよくなることが期待できます。酸性に調整するだけでなく、保水性や通気性を改善するためにも「ピートモス」を使うことは有効だということですね。ただし、このときはあまり酸性になり過ぎないように少しずつ加えて土壌の保水性や通気性を改良する必要があり、その際に十分に給水させて使わないと効果が薄れますので注意してください。

ピートモスの使い方次第で良い土作りに活かして!

そして、「ピートモス」を購入する際には、酸性が調整されていないものは弱酸性なのですが、既に酸性が調整されていてほぼ中性で売っているものや酸性に結構傾いているものもあり、選ぶこともできます。「ピートモス」の種類も酸性の調整用に使うのか保水性や通気性の調整用に使うのかといったいろいろな使用目的によって選んで使うのがオススメです。

その具体的な使い方としては、ブルーベリーを植えるときに周り50cm、深さ50cmほどを改良していきます。穴を掘ってその土に2〜3割の「ピートモス」を混ぜ、その土をブルーベリーの周りに入れ込み、地面より少し高い位に土をのせます。この際に「ピートモス」は乾燥させてありますので水をたっぷりとかけて湿らせて使います。

また、土を混ぜないで2〜3割の「ピートモス」を穴に入れてあげる方法というのも可能です。意外と簡単な「ピートモス」の使い方ですよね。 よい土を作りたい、植物に元気がなく、保水性・通気性などにも優れた土壌にしたいときの改良材となります。「ピートモス」の使い方に慣れてもっと植物を元気にしてあげませんか。土のPH(酸性・アルカリ性)についても知ってみるともっといろいろな試し方ができそうですよね。

ピートモスを選ぶ際の見方や基準は?

ピートモスを土壌改良材として使うことも意外と増えてきたのではないでしょうか。ブルーベリーやサツキ、ツツジなど酸性を好む植物だけでなく、ハンギングバスケットなどでも土として軽くなるためによく使われます。
そんなピートモスも外国産のものなど、いろいろあってどんなものを選んだらいいのか分からないこともあります。ピートモスを選ぶ際の見方や基準についてわかりやすくご紹介していきます。

ピートモスを選ぶ際の見方はPHの確認を

土の保水性・保肥性・通気性を高める土壌改良材としてピートモスをもっと活用してほしいのですが、たくさんのピートモスがあり、どのように選ぶのがいいのか迷いますよね。
ピートモスを選ぶ際には、まず、PHが調整されているかどうかを確認する必要があります。特に外国産のピートモスは、酸度が高いものがあります。無調整の場合には酸性となりますが、例えば「PH無調整4.0(酸性)」などと表示されている無調整ですとPH3.7〜4.0くらいが多いでしょうか。
PH7が中性で、PHの数値が少ないほど酸性度が高くなります。明記されているPHをしっかり個別に確認して購入することがコツです。酸性が高い場合は、ピーストモスを他の土に「2〜3割程度混ぜて使いましょう」などと書かれていますのでよく見てみましょう。

ピートモスの酸度を調整するには

また、酸性を好むブルーベリーやサツキやツツジ以外で、一般的な植物に使用する場合には、酸性を中和することで使いやすくもなります。苦土石灰をピートモス10リットル当たり20~30g程と、少し入れてあげることで酸度が中和されます。
もともと、酸度が調整されたものを買えばこうしたことは不要になります。無調整か調整済をしっかり確認しましょう。
また、原産地も見ると海外産も多く、カナダ産などと書かれているものは酸度が高いこともあります。そうした産地によってのキメの細かさもチェックしましょう。

軽いというのも大きなメリット

最近はハンギングバスケットも育てる人が多いため、軽いピートモスはいいですよね。室内でぶらさげて植物を育てたい場合にも衛生的で軽いといった特徴を持っているピートモスはオススメです。

10リットル程度の小袋も使いやすくてオススメ

海外産などでは、40リットルもあるような大袋のピートモスもありますが、最近では5リットルや10リットルといったものも売られています。
酸性が好きな植物を育てる場合にはそのまま使いますが、あとは2〜3割程度混ぜるだけですので、10リットル程度あえば持て余すことなく使えることも多いようです。

人気のクレマチスを育てるのにもオススメ

ピートモスは、弱酸性から中性のPH6〜7を好むクレマチスなどにもオススメです。クレマチスは、太い根が深く張りますので保水性があって柔らかな土を好みます。
そこで、ピートモスを入れてフワフワな土にしてあげることは根を張りやすくなります。クレマチスの場合も、あまり酸性が強い場合は、石灰を混ぜながら調整して育てましょう。

野菜などのために、いい土にするピートモスが活躍

土にはいろいろな土があります。土を手で握ってみてもだんごのように握れない土は砂質の土です。肥料分もあまり保てないような野菜や植物にとってはあまりよくない土です。
できれば、ピートモスやバーク堆肥などを混ぜ、粘土質の土も混ぜてあげることでフカフカな土にしたいものです。保肥性も高まり、家庭菜園にもいい土になります。酸性度を確認しながら、ピートモスを混ぜることで野菜作りにいい土にしてあげるといいですね。
逆に、手で土を握ってだんご状に握れる土は、粘土質の土です。水はけが悪く通気性も悪いのが欠点です。ピートモスやバーク堆肥腐葉土を混ぜてあげることでこちらも保水性と通気性を改善する土壌改良ができます。
野菜つくりには、ピートモスの保水性・保肥性・通気性といった役割が砂質の土にも、粘土質の土にもそれぞれに効果を果たします。

ピートモスを選ぶ際にはPHの確認と用途を再確認

いかがでしょうか。ピートモスは、土壌改良材としてさまざまな役目を果たします。できれば酸性度が調整済のものを買うことで、広く使うことができます。土の保水性・保肥性・通気性を高めるために活用してみませんか。
酸性が好きな植物を育てるために使ったり、土壌改良材として使ったり、それぞれの用途で使うことができます。固い土も軽くてフカフカの土にできます。ピートモスを2〜3割程度混ぜてあげることでこうしたメリットが活かせます。
ピートモスの特性を知って、それぞれの用途によって植物にとっていい土を目指しましょう。

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