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豪華に咲き誇るシャクナゲ!シャクナゲは直射日光と乾燥が苦手!

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枝先に大きな房状の綺麗な花を咲かすシャクナゲの姿は、その美しさに圧巻させられてしまいます。
常緑性の花木の中で女王の座に君臨するシャクナゲの育て方は、栽培環境にちょっとだけ気を付けることで、園芸の初心者でも簡単に豪華なシャクナゲを育てることができる花木です。
花木の女王シャクナゲは、人間の美肌美人と同様に直射日光と乾燥が苦手。こんなように育てると美しいシャクナゲを咲かすことができます。

シャクナゲはツツジ科ツツジ属の花木!その種類は何と5000種類以上!

房状の美しい大きな花を咲かすシャクナゲはとても豪華で、見ごたえがあります。ツツジ科ツツジ属のシャクナゲは、漢字で石楠花とか石南花と書き、別名ロードデンドロンやロドデンドロンとも呼ばれています。学名はRhododendron subgenus Hymenanthesと表記され、日本をはじめアジア、ヨーロッパ、北アメリカを原産国とする常緑性の花木です。

シャクナゲの種類は交配させた品種も多く、世界各地で5000種類以上の品種があります。特性も品種によって様々で、花の色も赤、薄いピンク、濃いピンク、鮮やかな赤紫、白などがあり、大きさも50cm程度のものから大きいものは5mに成長するものもあります。たとえば日本原産の種類にはヤマシマシャクナゲ、ホンシャクナゲ、アズマシャクナゲなどがあり、アジア原産の種類は西洋シャクナゲとよばれ、エレガンス、サッフォー、太陽などという種類があります。

街路樹や垣根によく植栽されているツツジとよく似ているシャクナゲは、ヨーロッパやアメリカではツツジと同じ花木とみられていますが、日本では花が枝の先に房状に咲くものをシャクナゲと呼び、ツツジと区別しています。また葉の裏側に産毛のような毛が生えているものや改良種は日本原産の種類で、葉の裏側がツルンとしている種類はアジア原産の西洋シャクナゲの種類であることがほとんどです。

シャクナゲは、ほかの植物を圧倒させる誇らしげな大きな花房が魅力的な花です。種類によって特性や株の大きさ、花弁の数も様々ですが、一般的には園芸の初心者でも育てやすい植物です。シャクナゲは美肌を気遣う人間の女性と同じように直射日光や乾燥が苦手は植物。栽培環境をちょっと気を付けてあげるだけで、だれにでも綺麗に育てることができます。

シャクナゲの上手な育て方は栽培環境に気を付けて!

4月の中旬から5月の中頃に花を咲かせるシャクナゲ。種からも苗からも育てることができますが、種から育てるには花を咲かせるまで10年以上かかることもあるので、シャクナゲは、苗から育てるのが一般的な植物です。

植え付けの季節は3月から5月上旬、または9月中旬から10月の初旬に行うのが最適の季節です。植え付けの時は、根を傷つけてしまわないようにポットから引き抜き、根の1/3くらいを軽くほぐして根を広げて植えます。

庭に地植えする場合でも、鉢植えにするにしても、植え付けたらたっぷりと水をあげましょう。どちらにしても太陽がもろに当たるような場所は苦手です。根元に日が当たると成育障害を起こしてしまいます。地植えにしても鉢植えにしても西日が当たらない半日陰で育てること。またシャクナゲの根は地表近くに細かい根を張るので、浅植えにして、根が乾燥しないように、株元にウッドチップや樹皮または腐葉土などで地表面を覆ってあげるとよく育ちます。株が小さくまだ不安定なときは支柱で支えてあげてください。

直射日光は苦手ですが、植物なのでまるでお日様が当たらなくてもいいというわけではありません。栽培環境は朝日が当たる涼しい場所で、水はけの良い土壌の環境で育てると上手に育ちます。

鉢植えの場合は市販の土が便利

シャクナゲは水はけのよい酸性土を好みます。園芸初心者の方は園芸店で市販されているツツジ専用土もしくは野山用培養土はそのまま単品で利用できるので便利です。赤玉土があるなら塵沼土と腐葉土を配合して利用するのでも構いません。

鉢植えは朝夕2回、地植えは乾いたら水をあげよう

鉢植えシャクナゲは、たっぷり水をあたえるのが基本です。根が細いため乾燥に弱いシャクナゲ。夏の時期は朝と夕方2回水をあげます。地植えのものは夏以外はそれほど神経質に水やりの心配はいりませんが、土壌が乾いたらたっぷり水をあげてください。地植えでも夏の暑い時期は土壌が乾きすぎてしまわないように朝か夕方にたっぷりと水を与えます。冬でも乾燥する日が続くときは、しっかり水を与えてください。

シャクナゲは根が細く、そして根の張り方も浅いので乾燥しやすい花木です。でも過湿も根腐れを起こす原因になってしまいます。天気を見ながら土を確認して、土が乾燥しないように水を与えてあげましょう。

開花のご褒美に肥料をあげよう

よい環境の下で成長した苗は4月の中旬から5月の中頃に豪華で美しい花を咲かせます。
花が咲いたらご褒美に肥料をあげましょう。開花後に施す肥料はゆっくりと効果があらわれ長続きする暖効性肥料。そして季節が変わり涼しくなる9月下旬から10月頃と、寒さの厳しい2月は遅効性肥料追肥してあげると、翌年も綺麗な花を咲かすことができます。

シャクナゲは挿し木では増やせない

枝や茎を折って挿し木して増やせる植物もありますが、シャクナゲは挿し木では発芽しにくく、発芽しても成長に時間がかかり、挿し木で上手に増やすのは難しい花木です。増やす場合は接ぎ木して増やすのが一般的です。時期は2月から4月頃。
丈夫そうな枝を8cmくらいの長さに切り、4~5枚程葉が付いている状態にして水揚げし、台木に巻き付けて接ぎ木します。台木には暑さに強いアカボシシャクナゲを使うのがおすすめです。

芽かきをして形を整えよう

シャクナゲを綺麗に生育するポイントは芽かきと花がら摘みで形を整えながら大きくすることです。シャクナゲは枝数が少ない花木で、剪定してしまうと、そこから先に芽が出てこない場合もあります。そのため不要なわき芽を摘み取って形を整え大きくします。芽かきの時期は4月中旬~7月中旬です。

たとえば新芽が出始めた春に1枝からたった1本の新芽しか伸びてこない場合は、その芽が柔らかいうちに取り除いてしまうことで、複数のわき芽がでてきて大きくすることができます。また花を咲かせる枝を1本だけ残して、残りのわき芽を切り取ると花つきがよくなります。

花がらは速やかに摘みとり翌年の季節に備えよう

咲き終わった花は花茎の根元から摘み取ります。咲き終わった花がらをいつまでもそのままにしておくと、種ができてしまい新しい枝の成長が遅れてしまい、翌年花芽が付きにくくなってしまいます。種から植え付けすることがほとんどないシャクナゲ
美しく咲いていたシャクナゲも咲き終わった花がらは色あせて重たそうな感じです。翌年にまたこの季節にシャクナゲの花を楽しむために速やかに花がら摘み取ってしまいましょう。

害虫からも好かれるのは困った点です

虫も綺麗な花が好きなのか、シャクナゲは色々な害虫に好かれるのは困った点です。花が咲きだす4月~6月、涼しくなり始める9月~10月に害虫が付きます。害虫の中でも一番悪さをする害虫はツツジ類の蕾が大好物のベニモンアオリンガ。蕾や新芽を食べ尽くしてしまいます。

アブラムシはよく耳にする害虫ですが、アブラムシはもちろん、ハマキムシ、グンバイムシなどによって蕾や新芽の食害や、葉の汁液を吸われてしまう目に合います。予防するには虫が付きやすい時期はこまめに葉を点検して、害虫の蛹や害虫そのものを取り除くか、薬剤を使って対処します。ちなみに市販の薬剤ではオルトランやチューリサイドはよく使われるポピュラーな薬剤です。

豪華な姿のシャクナゲの花言葉

栽培環境に気を付け、土の状態をチェックして土壌が乾燥しないように水を与えて丹念に育てたシャクナゲは、の季節に変わり、4月の中頃には誠に美しく誇らしげに豪華な花を咲かせます。そんなシャクナゲの花言葉は、見た目通り「威厳」「壮厳」です。
花の女王にふさわしい花言葉です。しかし一方では「危険」とか「用心」という花言葉も持ち合わせています。実はシャクナゲの葉には毒があるのです。栽培上には問題はありませんが、そんなことから「危険」や「用心」などという花言葉が付けられているようです。

豪華な姿に見惚れるシャクナゲ!初心者のあなたも上手に咲かせてみよう

種類の多いシャクナゲは、それぞれに特性がありますが、基本的には苗から育てる花木です。
根が細く地表を這うように根付くので、乾燥には気を付けてください。鉢植えのものは朝夕2回、地植えのものも土壌が乾いたらたっぷり水を施しましょう。西日が当たる場所ではなく朝日が当たる半日陰の場所を好むシャクナゲ。芽かきをして形を整え、咲き終わった花がらは速やかに摘んでしまうこと。そうすると翌年も立派な花を咲かせることができます。害虫には要注意!です。「威厳」「壮厳」という花言葉がよく似あうシャクナゲを上手に育ててみてください。

監修:Toshie.s
植物の成長はあわただしい毎日を癒してくれます。ビオラが店頭に並び始める時期になると、毎年購入して寄せ植えを作っていたけれど、ある年から種を採り春に種まきして増やし続け、今では自宅で育ったビオラでクリスマスの寄せ植えを作成。種から育てた花々に植物の生命力を実感し、それが自分のパワーになっている今日この頃です。夏野菜のキュウリやトマト、冬は白菜、園芸って楽しいですよ。近年人気の多肉植物の不思議な成長にはあっぱれです。そんな園芸の楽しさを皆さんにお伝えできれば幸いです。

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