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サギソウの「夢でもあなたを想う」の花言葉と伝説になった品種の魅力って!?

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サギソウ」はラン科なのに山野草としての扱いで園芸店などにも置かれます。もともと日本各地に自生していた山野草だったということで、そうした扱いになっているものです。

低地の湿地のあぜ道や池の沼の近くに自生していることを見かけることもあるかもしれませんが、今では大事にしたい貴重な絶滅危惧種です。 そんな可憐で山野草らしい魅力もたっぷりな「サギソウ」の花言葉と品種の魅力について迫ってみたいと思います。

「サギソウ」の花言葉は?

純白な美しい花びらを持ち、その切れ込みの入った姿や花全体の姿がシラサギが飛んでいるように見える事から「サギソウ」、英語でも「White egret flower(シラサギの花)」と呼ばれています。

そして、その花言葉はというと、「清純」「繊細」「夢でもあなたを想う」です。

「清純」「繊細」は白い可憐な花の容姿からきていると思われ、「繊細」は花びらの細い切れ込みが入った様子からきているようにも見えます。実はこの花は開花するまでにゆっくりと時間をかけて開き、一度咲くと4~5日で枯れてしまいます。

その代わりに、他の花が次々と咲いて行くということで8月には多くの花の姿が見受けられます。8月の誕生花にもなっている夏の花の一つです。

真夏の暑い盛りにこんな白い清楚な花が一斉に咲いている姿を見ることができれば、まさに「清純」な気持ちに慣れそうですよね。ぜひ夏に群生して咲く花を見てみたいものです。
東京の立川市と昭島市にある日本の国営公園「昭和記念公園」や、世田谷の「九品仏(くほんぶつ)浄真寺」というお寺では8月中旬から「サギソウ」の花が咲き誇ります。また、昭和公園では「サギソウ祭り」も8月末まで開かれます。こうした場所で大事に育てられている「サギソウ」を見てぜひ清い気持ちになりたいものです。

また、世田谷の「妙法寺」でも7月下旬から「サギソウ」の鉢植え展示が始まり、人々を多くの人を楽しませています。

花言葉「夢でもあなたを想う」にまつわるちょっと哀しい伝説も?

また、もう一つの花言葉「夢でもあなたを想う」は、「サギソウ伝説」から来ているものだと思われます。

「常磐姫とサギソウ」という伝説は、東京の世田谷の武蔵野に伝わるお話です。戦国時代の話で、武蔵野の世田谷城主「吉良頼康」が政略結婚のために、同じ武蔵野の奥沢城主の娘「常磐姫」を妻にした所、その後、姫が邪魔になり殺害しようとしたという悲しい伝説です。姫は父に救いを求め、自分が育てていた白鷺の足に結び文をして助けを呼んだ所、その鷺も射ち落とされ、姫も殺されてしまったという話が残っています。そして、この白鷺の射ち落された地から「サギソウ」が鷺に似た花を咲かせるようになったという話になっています。
そんな話から「サギソウ」の花言葉に「夢でもあなたを想う」という花言葉があるのです。これは恨みの意味ではなく、サギが「サギソウ」になり代わって、亡くなった姫のことを想って咲いているという風に思えるものではないでしょうか。

そんな思いで美しく咲いて、慰めのために咲き続けているという風に捉えられるもののように思います。

本当にこの「サギソウ」が一斉に咲く姿は可憐で白鷺が飛んでやってきたようにも見え、何かを伝えに来たようにも見えます。「夢でもあなたのことを想う」という亡くなった姫への哀しい想いを伝える花に見えてきます。

真っ白な姿はそんな悲しみや一途の想いにも見えてきます。最初にも書きました、一つが咲いて次々と咲いて行くという咲き方にも思いの強さを見るような花に感じてきます。

真っ白でない珍しい「サギソウ」にも興味津々!

こうやってみると沢山の純白の「サギソウ」がある中で、純白でない「サギソウ」の品種があるのに興味をそそられもします。その種類は「緑星」というもので、香川県小豆島産の品種です。8月下旬から咲き、9月中旬または下旬まで「サギソウ」にしては長い3週間ほど花が持つ、花期が長い花です。

まさに自然種でこんな緑がかった花が存在するのは神秘的で不思議な発見をした気分ですよね。交配によって人工的に作られたのではなく、古くから自然に自生しているという点が白い花が基本の「サギソウ」にとっては貴重と言えます。

サギソウ」も沢山の種類があり、中々育てにくい品種もあり、そのためにこの「緑星」も古くからある品種ですが、あまり知られていないものです。

「サギソウ」の多くの品種の魅力とは

品種の多様性を持った「サギソウ」が多くの人に愛され、貴重な自生地やそれぞれの家で大切に育てられているのも「サギソウ」の特徴です。「夢でもあなたを想う」と、この「サギソウ」の花を小さな米粒のような球根から育てて花を咲かせようと大事に育てている人が多くいます。

古くから日本の山野草として親しまれてきた「サギソウ」は今でこそ絶滅危惧種になっていますが、沢山の美しい種類が揃っています。どれもともにサギの飛ぶ様子に見える美しい姿の花ばかりが揃っています。

「大輪花」や「芳香花」や「緑星」をはじめとした「変わり花」他沢山の種類の花があり、どれもが繊細さゆえに美しさを誇っている花です。花を咲かせることに熱心になっている人たちの気持ちがわかるそんな愛おしい「サギソウ」の沢山の花たちです。

【絶滅の危機】「サギソウ」が夏に涼やかに飛ぶ姿を探しに出掛けよう!

サギソウ」を知っていますか。湿地に生育していて、その花の姿が鳥の鷺が飛んでいる姿にとても似ているので、名前が付いています。花が少し垂れ下がったように咲くので、本当に鷺が飛んでいるように見えますよね。湿地に育つ美しくて繊細な花が咲く多年草です。実は、この繊細な美しさで人を魅了する「サギソウ」が絶滅の危機にあります。今回は、そんな「サギソウ」を訪ねるツアーがあることなどもご紹介しながら、「サギソウ」の魅力についてご紹介します。

「サギソウ」はどこで見かけることができる?

低地の湿地に生育している「サギソウ」は、湿原に自生地していると言われ、湿原へのトレッキングに出掛けると、8月などに清楚な白い花をみつけることができます。 日本では本州、四国、九州まで41道府県に自生していたのですが、現在は3県で絶滅、茨城県を含めた7県では一部だけで自生しているという状況になっています。長野県も南部の伊那谷と木曽谷のみに自生地しています。夏にトレッキングに行って見かけたという人もいるのではないでしょうか。
その自生のサギソウが危機に瀕している茨城県には、実はサギソウの復元に向けて20年以上をかけて取り組んでいる場所があります。それが茨城県水戸市の植物公園の「サギソウ自生復元地」です。クラブツーリズムが主催する「こだわりの花めぐり旅」のツアーでは、「サギソウ復元地」と「水戸市植物公園」へ行くツアーが8月の初めに開催されています。8月の上旬には「水戸市植物公園」にある植物館でサギソウ展も開催されます。

サギソウってどんな花?

サギソウについては知らないことが多いと思いますが、実は、ラン科で、その繊細な美しさはと同じ仲間なのかと言うことで納得してしまいます。シイやかしの混成林やブナの林の湿原に生育し、ハイカーやトレッカーたちの目を楽しませています。世界的には600種類もあるそうです。しかし、日本にあるものはたったの10種類で、湿原にひっそりと自生しています。この自生地帯がなくなったら、もう見れなくなる花なのです。そこで、全国各地で復元運動が起こってきているのです。水戸市西部の「大塚成就院池公園」でも成就院敷地の池周辺の湿地帯の一角を利用して自生地の復元が始まっています。平成5年から一つ一つ球根を移植して始まった復元運動です。白鷺が群れ飛ぶように咲くことを願って活動が長い間続けられているというロマンあふれる話です。
サギソウの球根はとても小さくて、そこから夏の暑い盛りに清楚な小さな花が涼やかに咲きます。その美しさに魅了されて、個人的に栽培して楽しんでいる人も多くいて、球根を手に入れれば地下茎を伸ばす植物なので、どんどん増やすこともできるんですよ。
東京都立川市の「国営昭和記念公園」のトンボ池に浮かぶ「サギソウ筏」は、筏の上でサギソウが育てられています。湿地が好きなサギソウらしい育て方です。もし近くに川や池がある所に住んでいる人でしたら、こんな育て方も風流で、筏と言う環境はサギソウにも合っていて育てやすい生育方法だと言われています。

鷺が飛ぶ姿に似ていることからの「サギソウ」伝説

自生している場所を本当に見ていると、鷺の鳥が飛んでいるように見えてきましたよね。そんな「サギソウ」ですので、鷺にまつわる伝説があり、少し哀しい話になっています。 「常磐姫とサギソウ」という伝説は、戦国時代の話で、武蔵野の世田谷城主である吉良頼康が今でいう政略結婚のために、同じ武蔵野の奥沢城主の娘である常磐姫を妻にしたという話から始まります。その後、姫が邪魔になり殺害しようとしたため、姫は父に救いを求めようと自分が育てていた白鷺の足に結び文をして助けを呼んだそうです。しかし、その鷺も射ち落とされて、姫も殺されたというとても悲しい結末のお話です。そして、この白鷺の射ち落された所から生えたのが「サギソウ」という伝説です。
サギソウ」の繊細な美しさ故にそんな悲しい伝説が残っている気がとてもしてきます。

サギソウの名前がまた素敵!

また、サギソウの種類に付けられた名前が素敵です。「天の川」、「銀河」、「金星」、「飛翔」、「玉竜花」などいずれも鷺が飛ぶ姿をイメージした名前がいっぱいです。特に「飛翔」と言う品種が人気で、獅子咲きと呼ばれていて側花弁の下半分が唇弁になっているため、より華麗な印象です。中には、花の大きさが4cmほどにもなる「玉竜花」と言う品種もあります。
育てている人は「サギソウを今年こそは飛ばせてみせます」と花を咲かせるために頑張っている人が多くいます。まさに「飛翔」の姿を見たいがために頑張って育てている人達です。

サギソウの育て方

ここまで、サギソウの可憐で清楚な魅力を伝えてきましたが、自分でも育ててみたくなった方へ、ここでサギソウの育て方をご紹介します。

まずは、ラン科で湿地帯に育つ植物なので、保湿性が高く、栄養分の少ない用土を使って育てるのがコツです。赤玉土、または鹿沼土の小粒と、細かに刻んだ水ゴケを等量に混ぜて使ったり、水ゴケだけで育てます。育て方がランっぽいですよね。
日なたで育てますが、葉が傷む場合は少し遮光をします。冬は休眠中なので凍らない場所ならば大丈夫です。しかし、種類によっては日なたを好むものや日陰を好むものなど多様な生態を持っていて、冬も暖かい温度を必要とするものもあり、初心者にはなかなか育てるのが難しいとも言われています。それで、皆さんサギソウを飛ばせるために一生懸命になっているというわけですね。
そして、大事なのは水遣りで湿地帯に育つ植物なので、とにかく乾燥を嫌います。特に夏の水切れには要注意です。こうして手間暇をかけてやっと美しい姿で夏に飛び立つのです。皆さんもどうですか。ぜひ一度チャレンジしてみてはいかがでしょう。

出掛けてみませんか、サギソウの飛翔の姿を見に

サギソウ」の魅力をお伝えしましたが、いかがだったでしょうか。
多くの人達がこの清楚な美しさを楽しみにサギソウの自生の復元に時間をかけたり、自分達で育てて花を咲かせようと一生懸命になっています。それも高原や湿原で出会った夏の爽やかで可憐な「サギソウ」に魅せられたからです。皆さんも、そんな「サギソウ」の飛翔の姿を見に自生地に出掛けてみませんか。そして、この自然を大事にしたいという思いも一緒に共感してみませんか。

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