ガーデニング

夏に咲く花と夏のガーデニング

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暑い夏に、美しい花が風に揺れる姿を見ると、心が洗われるかのようです。
暑い夏は人も過ごしにくいように、夏に花を咲かせてくれる植物も、数がとても少なくなります。
夏の暑さに負けないで、美しい花を咲かせてくれる植物の存在はとても貴重です。

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睡蓮と蓮

睡蓮は水の底の土や泥に根付き、茎を伸ばして水面に葉を茂らせ、大きな幻想的な花を咲かせます。
美しい花ですが、睡蓮の花は午前中に咲き始め、午後には閉じてしまいます。
開いては閉じることを3日間繰り返しすと、その花は枯れてしまいます。
一つの花の寿命は長くないものの、夏場は次々と蕾がついて、次々と花を咲かせて楽しませてくれます。

睡蓮によく似た花に、蓮があります。
睡蓮はまんまるの葉っぱに大きな切れ込みが一つはいっていて、蓮の葉っぱはまんまるで切れ込みがありません。

レンコンは、蓮の地下茎です。
縄文時代の船だまりから出土した蓮の実から採れた2000年前の種3粒から復活した「大賀ハス」は古代蓮と呼ばれています。

サルスベリ

サルスベリは、夏〜秋にかけての花の少ない季節に、濃いピンクや白などの花を枝先にたわわに咲かせてくれる花木です。
暑い日差しの中で、風に揺れるサルスベリの花を見ると、元気がもらえます。

サルスベリは中国原産で、唐の時代、長安の宮廷で百日も咲き誇ることから「百日紅(ひゃくじつこう)」と呼ばれていました。
日本では古くから幹がつるつるなので、木登り上手な猿ですら登れないだろうということから、「百日紅」と書いて、「サルスベリ」と呼んでいます。
実際のところ、サルスベリを猿はラクラク登るそうです。

ブーゲンビリア

ブーゲンビリアはツル性の熱帯植物で、暑い夏の日差しの中、白や紫、ピンク、オレンジ、黄色など艶やかな花を咲かせてくれますが、花と思っているカラフルなものは実は苞葉で、本当の花は中央に見える雄しべのような白いものの方になります。

ブーゲンビリアの開花期間は気温の高い6〜11月ですが、原産地の南国では一年中花を咲かせます。
カラフルな苞葉は花ではないので一つ一つが長い間色を保ち、実際の白い花は開いたらすぐに落ちてしまいます。

水と肥料を与えすぎたブーゲンビリアは花芽が花芽にならないで刺になる習性があります。
花数が少なくなって、刺ばかりになったとしたら、水と肥料の与えすぎになっているので、乾燥気味に育てましょう。
一度棘になったものは、花芽には戻らないので、刺にならないように育てます。

トルコキキョウ

トルコキキョウは気温が高くなってくると花を咲かせる性質があり、春から夏にかけて、最も見頃を迎えます。
優しい花色のトルコキキョウが増え、バラのような花びらの数の多いものもあって、儚げな印象がありますが、とても花持ちがいいので、ウエディングブーケにもよく使われています。

トルコキキョウは名前に「キキョウ」がついていますが、実はリンドウ科の植物です。
トルコキキョウの原種は薄紫〜紫色の一重咲きの花で、アメリカテキサス州が原産地です。
花の開いた形がトルコ人の頭に巻いたターバンに似ていることと、花がキキョウに似ていることから、「トルコキキョウ」と呼ばれるようになりました。

トルコキキョウは品種改良が進んで、ピンクや白、クリーム色などカラーバリエーションが増えていく一方で、八重咲きのものや、大輪のものなど、300種類以上の園芸品種が生まれ、切り花として、アレンジメントやブーケに欠かせない花となっています。
トルコキキョウは1960年代から日本で盛んに品種改良が行われるようになり、現在流通している品種のほとんどが日本で作られたものになっています。

ケイトウ

ケイトウは、真っ赤な花が夏〜秋にかけて咲き続けることから、赤いサルビアとともに学校などでよく栽培されていましたが、赤の他に、ピンクや黄色、オレンジや黄緑色など、カラーバリエーションが増えて、カラフルな寄せ植えが人気の植物です。

かつての「鶏頭(ケイトウ)」の名前の由来になった鶏のとさかのような形から、キャンドルの炎のような可愛らしいふわふわとした花が咲く品種や、草丈が20cm程度にしかならない矮小種もでて、可愛らしく花壇を彩ってくれます。

ケイトウは一年草なので、寒さが強まってくると枯れてしまいますが、その分冬越しなどは必要なく、毎年種まきしたり、ポット苗を植えて楽しむことができます。
日当たりと水はけの良い場所であれば、土質を選ばず丈夫に育ち、手をかけなくてもよく育つので、見ても育てても楽しい植物です。

ゼラニウム

ゼラニウム」というと、独特の香りのする丸みのある葉っぱにピンクの花のさく植物というイメージがありますが、バラの香りのするローズゼラニウムやレモンの香りのするレモンゼラニウムといった、香りのゼラニウムもあります。

ゼラニウムには四季咲き性があり、4〜11月までの、長い間開花が続き、暑い花の少ない夏にも変わらず花を咲かせてくれます。
花色はピンクや赤系統が多いのですが、葉っぱの色が多岐にわたり、同じ花色でも葉っぱの色で違って見えるほどです。

ゼラニウムは、もともとゼラニウム属に分類されていた、南アフリカを中心とした熱帯アフリカなどの広い範囲が原生地の植物ですが、現在はゼラニウム属から分離してペラルゴニウム属に分類されています。
ゼラニウム属に残った植物のほうが一般的にゼラニウムと呼ばれず、ペラルゴニウム属に移ったほうがゼラニウムとして一般的に流通しているという、ややこしい立ち位置にいます。

夏はバラの花を咲かせない

春にしか花を咲かせない一季咲きのバラと違って、四季咲き性のあるバラは、夏にも花を咲かせることができますが、バラであっても夏の暑さで夏バテして弱ってきます。
肥料を与えると、夏でもせっせと蕾を作ろうとしますが、夏に咲く花は小さめの花になる上、花数も少なくなりがちです。

蕾をつけて花を咲かせることは、多花性の強いバラであっても多大なエネルギーを使うことなので、夏の暑さで弱っているバラにとって、ダメージになることがあります。
夏にバラの花を咲かせたからといって、枯れることはありませんが、強いダメージになって、秋から咲かせてくれる秋バラの花数が少なくなってしまうことがあります。

バラを存分に満喫するために、夏はバラの花をなるべく咲かせないようにするのがおすすめです。
蕾が上がってきても、全て取ってしまう人もいますが、そもそも蕾が上がって来にくいように、追肥をお休みすると、自然に花がお休みになります。
夏バテしている人が高栄養のものを食べたがらないように、バラ肥料をたっぷり与えないほうが夏は過ごしやすくなります。
7〜8月は追肥を休んで、バラの花を咲かせるのを休ませるようにして、9月からの秋バラに備えてあげましょう。

監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物多肉植物
ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、
一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。

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