ガーデニング

小さな鉢植えのオリーブの木の育て方

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鉢植えオリーブの木は、樹高が50cm~1mくらいの小さなものが数多く流通していますが、オリーブの木は大きくなると10mにもなる高木です。
鉢が小さいと、それ以上大きくなれないので、なかなか成長していきませんが、もともと大きく育つ木なので、窮屈にならないように、より大きな鉢に少しずつ植え替えていく必要があります。
小さなオリーブの木を、急激に大きくしないで、なおかつ長く育てていくにはどうしたいいのか、管理方法・育て方をご紹介しましょう。

小さな鉢植えを買ってきたら

小さな鉢植えオリーブの木は、とてもコンパクトで可愛らしいので、インテリアプランツとして室内で育てたいと思ってしまいますが、オリーブの木は日当たりの良いところでないと育ちません。

ベンジャミンガジュマルなどのゴムの木「フィカス属」と異なり、オリーブの木は室内のような日照条件の悪いところでも適応して育つようになる「耐陰性」を持っていません。
室内で管理しているとすぐに日照不足になって、葉っぱを落としてしまうので、必ず屋外栽培しましょう。

とはいえ、小さな鉢植えの場合は、寒さに弱くなってしまうので、0℃以下の環境にならないように気をつけましょう。
十分に育っていないうちは、冬場は室内の明るい窓辺で管理するようにします。

鉢底から根がでてきたら植え替えを

小さな鉢植えを購入したとき、鉢の中が根でいっぱいになっている「根詰まり」になっていることがよくあります。
オリーブの木は、生育が旺盛なので、すぐに鉢の中が根でいっぱいになってしまいます。

水やりしてもなかなか水が染み込みにくくなってきたときは、根詰まりのサインがでています。
鉢底を確認してみましょう。
鉢底から根が見えていることがよくあります。
植え替えの時期が来ているので、一回りか二回り大きな鉢に植え替えましょう。

植替えの適期は3~4月ですが、オリーブの木の元気が無いときなどは、適期でなくてもすぐに植え替えるほうが、枯れるリスクを避けることができます。

オリーブの木の植え替えのやり方

元の鉢を外して、傷んだ根や土を取り除いたら、一回りか二回り大きな鉢に植え替えます。

オリーブの木は、水はけの良い土を好むので、オリーブの木用の土や、普通の培養土を使っても構いませんが、赤玉土の小粒やバーミキュライト・パーライトなどを加え混ぜて排水性を向上させるのがおすすめです。
オリーブの木は酸性の土を嫌うので、酸性よりの土である鹿沼土ピートモスは使わないようにしましょう。
苦土石灰をまいておいても構いませんが、少量で十分なので、まきすぎないようにしましょう。

鉢底には、鉢底石を1~2cm敷き詰めて、水はけを良くするほうが、いい状態を保ちやすくなります。

植え替え後は、鉢底から流れ出た茶色い水がきれいになってくるまでたっぷり水やりしておきましょう。

小さくても日当たりのいい場所で育てて

オリーブの木は、小さいうちは冬場、日当たりの良い室内に移したほうが枯れずに済みますが、春~秋にかけては、日当たりの良い屋外で管理するようにしましょう。 しっかり日に当てて育てないと、小さい方が枯れやすくなってしまいます。

購入してきたばかりのオリーブの木や、あまり明るくない店内にずっと置いてあったオリーブの木を、急に真夏の炎天下に出すと、びっくりして葉を落としたり、枯れてしまうことがあります。

オリーブの木は、環境の変化に適応する力がそれほど高くないので、まずは明るい日陰に1週間ほど置いておき、その後日当たりに出すようにしましょう。

オリーブの木の水やりと肥料

オリーブの木は乾燥を好みますが、水切れにも弱いので、表面の土が乾いてきたら鉢底から流れ出るまで水やりします。
土が乾いていないのに、毎日せっせと水やりされることを好まないので、指で土に触ってみて、乾燥しているのを確認してから水やりするようにしましょう。

水のやりすぎは、逆にオリーブの木の成長を妨げるので、注意が必要ですが、冬でも土が乾いてしまうので、寒いからと言って水やりをしないということがないようにしてください。

オリーブの木の肥料は、2月の寒肥として緩効性化成肥料をまきます。
蕾がついたら1000倍に薄めた液体肥料を水の代わりに与え、花が終わったときと、夏が終わった秋口に、緩効性化成肥料を株元にまきましょう。

肥料が無いよりある方が元気に育ちますが、あまり大きくしたくないときは控えめにしましょう。

小さなオリーブの木は寒さに弱いから

オリーブの木は、耐寒性の低い品種もありますが、寒さに強い品種が多く、寒さに強い品種であれば、寒冷地でも庭植えで育ちます。
同じように耐寒性が強い品種であっても、小さな鉢植えオリーブの木は寒さには強くありません。

オリーブの木は冬に10日以上、10℃以下の環境に置かないと、花芽をつけなくなります。
小さなオリーブの木は、冬は室内に取り込んだほうが枯れずに育てられますが、花芽をつけるために、霜が降りない程度の寒さにある程度当ててから取り込むようにしましょう。

寒冷地でなくても、急な雪や寒波がやってくると枯れてしまうことがあるので、天気が荒れることが予想されるときは、暖地であっても小さいオリーブの木は室内に取り込んでおくようにしましょう。

寒さに強くない植物を冬越しさせるとき、生育期より乾燥気味に育てることが多いのですが、オリーブの木は寒い時期に水切れすると花芽をつけなくなってしまうので、冬でも水やりは欠かさないようにしましょう。
とはいえ、水のやりすぎは枯れる元なので、土が乾いてきたら、温かい昼間にたっぷり水やりするようにします。

鉢植えのオリーブでもしっかり育つと実がなることも

オリーブの木は、大きくなっても実がつかないこともあれば、小さな鉢植えでも実がしっかりと付く場合もあります。
よく日に当てて育てて、秋口に寒さにもしっかり当て、水切れ・肥料切れしないように注意して管理していると小さめのものでも花が咲きます。

オリーブの木の大部分が他家受粉なので、花が咲いても実がなるとは限りません。
実を収穫するには、品種の異なるオリーブの木の花粉をもらってくるか、複数の品種を育てる必要があります。

監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物多肉植物
ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、
一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。

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