素敵なイングリッシュガーデンをご家庭の庭にも採り入れたい!
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イギリスでは、庭を自然の一部や家の延長として捉え、普段からきれいに手入れをして思い思いにガーデニングを楽しんでいます。
今回はそんなイングリッシュガーデンの魅力とともに、ご家庭でも出来る造園のヒントや手入れのコツをお伝えしていきます。
今回はそんなイングリッシュガーデンの魅力とともに、ご家庭でも出来る造園のヒントや手入れのコツをお伝えしていきます。
簡単にイングリッシュガーデンの歴史を解説!
イングリッシュガーデンはイタリア、フランスに遅れをとって18世紀ごろに台頭してきました。それまでのヨーロッパでは、16世紀のイタリア式庭園に続いて、17世紀のフランス式庭園といった、トピアリーや幾何学的なデザインを採り入れた整形式庭園が主流でした。これに対して、18世紀以降のイギリスではプラントハンターたちが世界中から持ち帰ってきた珍しい植物の影響もあり、あるがままの庭の姿を追求するようになります。
これまでのような人間主導の人工的な庭造りではなく、自然主体の風景式庭園「ランドスケープガーデン」や絵画的庭園「ピクチャレスクガーデン」が提唱されるようになったのです。
これまでのような人間主導の人工的な庭造りではなく、自然主体の風景式庭園「ランドスケープガーデン」や絵画的庭園「ピクチャレスクガーデン」が提唱されるようになったのです。
イングリッシュガーデンの有名なもののひとつに、ロンドン南西部の「ハンプトンコート宮殿」があります。ヘンリー8世の王宮やウイリアム3世の宮殿もさることながら、自然の景観美を追求した、広大な苑池から構成される「風景式庭園」は圧巻です。毎年夏に開催される世界最大規模のフラワーショーは、ガーデニング愛好家たちの憧れの的にもなっています。
19世紀後半を過ぎると、これまでのような貴族の館の庭だけでなく、一般庶民たちも自分の手が届く範囲で身近に植物を楽しむようになってきます。やがて、心に安らぎを与えてくれるような、素朴で自然な田舎家風庭園「コテージガーデン」が地位を確立していきます。現代では、ガーデニングは世界中の人々の趣味に留まらず、生き方やライフスタイルにまで発展しています。
自然に見えるイングリッシュガーデンのポイント!
イングリッシュガーデンは、自然に逆らわずナチュラルな雰囲気を楽しむ庭であることはお伝えしました。自由な発想で自己流に庭をアレンジすることは可能ですが、それぞれの植物の特性を知り、バランスのよい庭造りをすることは大切です。いくら自然なままとはいえ、手入れを怠るとただの荒れた庭でしかありません。きちんと手入れをしているのに「自然風に見せる」ポイントをご紹介します。
ポイント1. 庭のボーダーは草花で縁どる。
まず、代表的なスタイルのひとつである「ボーダーガーデン」を採り入れてみましょう。アプローチや小道に沿って、手前から奥にかけて段々と草丈が高くなるように草花を植え付けます。高低差をつけて植物を配置することで風通しもよくなり、庭に広がりや奥行きをもたせることができます。
ポイント2. 色彩のバランスとトーンに気を配る。
イングリッシュガーデンにはどんな花を植えてもOKですが、その色彩バランスと色調やトーンに気を配ることで個性をアピールできます。例えば、花色を同系色で揃えると、シックで統一感のある庭になり、黄色とブルー、赤と紫など対照的な色を組み合わせることでヴィヴィッドな躍動感が生れます。
ポイント3. エクステリアは自然素材で統一する。
イングリッシュガーデンには自然素材のものがよく似合います。壁はレンガにしたり、プロムナードにはテラコッタタイルを敷いたり、庭に置くベンチやテーブルも木製にしたりと、なるべく自然素材で統一するようにしましょう。
ポイント4.年間プランをバランスよく構想する。
造園の前に、植物の配置をバランスよく構想しておくことで、管理がしやすいイングリッシュガーデンになります。春に植物を植え始める際には、夏の生育に備えて種類ごとに間隔をあけておく。秋に追肥を施し、冬に剪定や球根の株分けをして、春まで庭を休ませる。というような年間プランを立てましょう。
日本のイングリッシュガーデンにおすすめの植物とは?
「バラ」はイングリッシュガーデンには欠かせない代表的な植物です。
病害虫に弱いのが悩みの種ですが、病気に強いハイブリット種や、コンパクトで育てやすいミニバラを選んで植え付けてみるとよいかもしれません。存在感のあるオールドローズ、可憐で小ぶりなモッコウバラなど、品種や花色も豊富なので、自分好みの色や形を選んでください。バラと相性のよいクレマチスなどを混植してオベリスクやアーチ仕立てにするとより華やかになりますよ。
「ハーブ」もイングリッシュガーデンには欠かせない植物です。ラベンダー、ローズマリー、ゼラニウム、セージやタイムなどは香りもよく、薬用効果ももたらしてくれます。また、コンパニオンプランツとして他の植物の生育を助けてくれるので、ぜひ混植することをおすすめします。
ボーダーガーデンに色彩を加えるなら、年間を通して楽しめる「宿根草や球根植物」がよいでしょう。手前にはパンジーやマリーゴールド、その後ろにはチューリップやガーベラ、一番高い場所にはデルフィニウムやルピナスといった背丈の高いものを植え付けます。
病害虫に弱いのが悩みの種ですが、病気に強いハイブリット種や、コンパクトで育てやすいミニバラを選んで植え付けてみるとよいかもしれません。存在感のあるオールドローズ、可憐で小ぶりなモッコウバラなど、品種や花色も豊富なので、自分好みの色や形を選んでください。バラと相性のよいクレマチスなどを混植してオベリスクやアーチ仕立てにするとより華やかになりますよ。
「ハーブ」もイングリッシュガーデンには欠かせない植物です。ラベンダー、ローズマリー、ゼラニウム、セージやタイムなどは香りもよく、薬用効果ももたらしてくれます。また、コンパニオンプランツとして他の植物の生育を助けてくれるので、ぜひ混植することをおすすめします。
ボーダーガーデンに色彩を加えるなら、年間を通して楽しめる「宿根草や球根植物」がよいでしょう。手前にはパンジーやマリーゴールド、その後ろにはチューリップやガーベラ、一番高い場所にはデルフィニウムやルピナスといった背丈の高いものを植え付けます。
日当たりの悪い場所は、日陰でも育つシクラメンやクリスマスローズ、夏はギボウシのような葉色の美しいカラーリーフをアクセントに植えると庭の景観が引き締まって見えます。ただし、日本の風土や気候に合う植物をうまく組み合わせながらイングリッシュガーデンを構想するのが成功の秘訣です。
勿忘草やデルフィニウムなど高温多湿な夏が苦手な植物は、ダリアやボタンなど日本の植物で対応するとよいかもしれません。
一年草:ビオラ、パンジー、ストック、センニチコウ、コスモス、スイートピーなど
宿根草:ハーブ、カモミール、サルビア、クリスマスローズ、シクラメンなど
球根植物:スノードロップ、フリージア、チューリップ、ダリア、アリウムなど
さあ、あなたのイングリッシュガーデンです。四季折々の花色が絶えないよう配慮して、植物の鑑賞や手入れを心ゆくまで楽しんでみてくださいね!
ペンネーム:Yoshidanz
ファームステイしたのをきっかけに農業生活にはまる。イギリスのオーガニックガーデニングを通信教育で勉強しながら、コンポースト造りと家庭菜園に挑戦。現在はニュージーランドの海沿いの丘陵地に土地を購入、ポタジェで有機野菜作りに励んでいる。
勿忘草やデルフィニウムなど高温多湿な夏が苦手な植物は、ダリアやボタンなど日本の植物で対応するとよいかもしれません。
一年草:ビオラ、パンジー、ストック、センニチコウ、コスモス、スイートピーなど
宿根草:ハーブ、カモミール、サルビア、クリスマスローズ、シクラメンなど
球根植物:スノードロップ、フリージア、チューリップ、ダリア、アリウムなど
さあ、あなたのイングリッシュガーデンです。四季折々の花色が絶えないよう配慮して、植物の鑑賞や手入れを心ゆくまで楽しんでみてくださいね!
ペンネーム:Yoshidanz
ファームステイしたのをきっかけに農業生活にはまる。イギリスのオーガニックガーデニングを通信教育で勉強しながら、コンポースト造りと家庭菜園に挑戦。現在はニュージーランドの海沿いの丘陵地に土地を購入、ポタジェで有機野菜作りに励んでいる。