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手間いらずの宿根草で庭作り!おすすめの種類は?

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手間いらずの宿根草で庭作り!おすすめの種類は?

一年草」と違い、来年も根を残して育ってくれる「宿根草」は、手間が掛からずずっと楽しむことができていいですよね。

宿根草」を沢山植えて庭を作りたいという人も多いのではないでしょうか。「宿根草」にも様々な種類があります。いつも花が咲いて楽しめる庭を作るための宿根草の選び方、おすすめの種類などをまとめます。

四季を通じて楽しみたい宿根草!

宿根草は来年も再来年も楽しめる物が多いため、計画的に春咲きの宿根草、夏咲き、秋咲き、冬咲きと揃えて植えることでずっと手間いらず庭が1年中楽しめます。沢山の種類がある宿根草からそれぞれの季節に咲いて楽しめるものをまとめてみました。

春咲きの宿根草のおすすめは?

3月下旬から5月初旬までの長い期間、小さな白い可憐な花を咲かせてくれる「イベリス」は最近人気です。背丈が低いために一番手前に植えることで成長して広がっていくとこんもりとなる姿がとても素敵です。「ムスカリ」などと一緒に植えるときれいですよね。「ムスカリ」も球根で多年草なので一緒にずっと楽しめます。
日陰でも育つ「アジュガ」は、3月位から咲いてくれるので花が少ない時期に美しい青い花で庭を彩ってくれます。ピンク色の「アジュガ レプタンス ピンク」もありますので一緒に植えるとかわいいですよね。あまり日の当たらない庭を彩る宿根草としておすすめで野草の雰囲気も持った花です。
斑入りの「ツルニチニチソウ」は日陰でも育ち、斑が入っていると華やかできれいですよね。葉っぱを楽しむ宿根草です。ツルがどんどん伸びていき、ツルから根が出て定着して広がっていきます。伸びすぎて古いツルは切ってあげることも大事です。

また、薄い青い花が咲くのも楽しみな「ツルニチニチソウ」です。

夏咲きの宿根草のおすすめは?

夏と言えば、「サルビア」のブルーは爽やかでいいですよね。「サルビア、ネモローサ(ブルー)」や白いサルビアサルビア、スノーヒル(白))を一緒に植えるのもきれいです。5月頃から咲き始め、花が終わると切り戻すことでまた咲く楽しみな花です。

背丈が75cm程にもなるため、沢山並べて後ろの方に植えるのがおすすめな宿根草と言えます。

また、青や紫の花では「イングリッシュラベンダー」も宿根草としておすすめです。
「ヘリクリサムコルマ」は、シルバーリーフの葉っぱが個性的で庭を明るくしてくれ、葉っぱの色が人気の宿根草です。緑の中にシルバーリーフがあるだけで素敵ですよね。一番手前に植えて葉色を楽しみましょう。
またシルバーリーフに黄色の花が咲くのも可愛らしく色のポイントになります。寒さに強い宿根草なのでマイナス5度位までは寒くても大丈夫なのも嬉しい「ヘリクリサムコルマ」です。

秋咲きの宿根草のおすすめは?

初夏から秋にかけて長く咲く「ガウラ」は、花姿が蝶が舞っているようにも見えて人気です。どんどん大きくなりますので、花が終わったら1/3程度に刈り込むことも大事で株分けしたりしながら管理します。あまり広げて植えるよりポイントを決めて1か所に集めて植える方が美しく見えるようです。

冬咲きの宿根草のおすすめは?

花が少ない冬に貴重な「クリスマスローズ」はナチュラルな雰囲気を持った花で、こういった木の下を取り囲む場所に植えるのがおすすめです。冬に咲く貴重な宿根草でマイナス5度になると茎や葉などが弱りますのでそういった意味でもシンボルツリーの下などに植えます。

「クリスマスローズ」は様々な色の花の種類がありますのでぜひ紫や緑や白、ピンクなど様々な色のものを一緒に植えることでよりナチュラルな雰囲気を演出してみませんか。

手間いらずの宿根草で揃える庭作りのすすめ

いかがでしたか。四季それぞれに咲く宿根草を植えることでいつも花が咲いている庭をずっと楽しむことができます。

こうした宿根草を中にはセットでネット販売しているサイトもあります。そういった所を活用して最初は植えてみられるのもいいのではないでしょうか。そして実際に庭でよく育つものや管理しやすいものを一度植えてみて自分で見つけるのも一つの方法です。

そこに欲しい色の花があったら一年草で加えてみるのもいいでしょう。手間いらずに宿根草でいつも花が咲いている庭を目指してみませんか。

宿根草でお庭をボリュームアップ。宿根草をグランドカバーに

小さなお庭や寄せ植えでも、毎年全部植えなおすと大変ですが、植えっぱなしでも大丈夫で毎年元気に育ち、増えていく宿根草グランドカバーにも便利です。

バラの足元に、カモミールタイム、イソトマ、ハナニラなど、空いているスペースにシュウメイギクやクリスマスローズなど。

お庭の主役ではないけれど、様々な表情に彩ってくれる宿根草を上手に取り入れるとお庭が華やぎます。

宿根草・多年草・一年草の違いは?

一度植えると何年も楽しめる植物のうち、冬地上部が枯れるものを宿根草、常緑のものを多年草と区別することがありますが、常緑でも宿根草と扱うこともあり、その区分はわかりにくくなっています。

多年草であっても、日本の気候風土に合わないため、「一年草として扱う」というバジルやインパチェンスのようなものもあるため、さらに区分はあいまいになってきます。

植えっぱなしでも毎年花が咲いてくれる宿根草ですが、開花期間が長いシクラメンやクリスマスローズなどもあれば、一斉にあでやかに咲くけれど開花期間が短い芝やデルフィニウムなどもあるので、その性質もまちまちです。

常緑で白い斑入りの葉を持ち、葉の一部がピンクに染まることもあるけれど、花が咲くことのない初雪カズラ宿根草として扱われています。

区分があいまいではっきりしないので、植えっぱなしで何年も育てられる草花を宿根草ないし多年草と呼び、一年で枯れてしまうものを、本来は多年草であろうとなかろうと、一年草と呼べばよいのではないかと思います。

宿根草は毎年植え替えなくても楽しめるから

宿根草は一度植えると、冬に地上部が枯れてしまったものでも、春になるとまた芽吹いてくれるので、花が終わると苗を処分して、また苗が出回るころに入手して植え治す必要のある一年草よりも手間がかからずに済みます。こぼれ種から増えていくこともあり、手間をかけずに長く楽しむことができます。

ガーデニングをしていると、1年のスパンというのは短いもので、クリスマスローズの小さな苗が花を咲かせるまで3年ほどかかることも、咲くまでの成長も楽しめることもあって、長いと感じられなくなります。長く、ともに、成長をたのしめる宿根草は、「ガーデニング」を楽しみ、その奥深さを味わう上で、なくてはならない存在の1つなのだと思います。

寄せ植えの一部を宿根草にして楽しむ

寄せ植えを楽しむとき、花が終わったらその部分の苗を取り除いて、新しい別の花期を迎える苗と入れ替えますが、宿根草は入れ替えなくてもそのまま葉の形を楽しむなどして、植え替えずに寄せ植えを彩り続けることができます。

地上部が枯れてしまうとその部分に空白ができそうに思われますが、周りの他の植物が生い茂るため、それほど目立ちません。植え替えるのは一年草の部分だけにしておくと、全部植え替えるより手間がかからないため、管理が楽にでき、毎回買い替えることを思うと節約もできます。

グランドカバーを宿根草にして楽しむ

グランドカバーというと、芝生などを連想する人が多いかと思いますが、宿根草グランドカバーにすると、華やかな庭が演出できます。

踏むとりんごのような甘い香りがして、白い花も咲き、冬もしっかりと緑のままのローマンカモミールや、春になるとピンクの花を咲かせるクリーピングタイムなど、ハーブの宿根草グランドカバーはおすすめです。通年白い小さな花が咲き、小さな赤い実もつくワイルドストロベリーも、食べて見て楽しめるグランドカバーにできます。

水やりも特別な手入れも必要ないのに、元気に生き生きと横に増えていく宿根草は、通り一辺倒ではない鮮やかな庭を、手間をかけずに作り上げてくれます。主役の豪華な花ではないものの、なくてはならない存在です。

季節の到来を告げてくれる宿根草

まだ寒さが残る春先に、地面を覆うように咲き乱れる芝は、の季節の前に春を感じさせてくれる宿根草です。花期は長くないので、楽しめる期間は短く、夏場は枯れ果てているかのようですが、また冬がやってくると、早く芝が咲かないかしらと心待ちにしている方は多いかと思います。

初夏に大きく伸びて上へ上へと花を咲かせていくタチアオイは、一番上まで咲いたら梅雨が明けるといわれています。タチアオイの花が咲きはじめるとああ夏がやってきたと思います。冬は姿を消していますが、また初夏に大きく伸びていきます。

市場にシクラメンが出回り始めると、冬が到来することが感じられます。夏場、シクラメンは葉っぱだけになっています。この葉っぱに十分にお日様の光を当てて、栄養分を蓄えさせます。秋の終わりに、一度鉢を外して、土にナメクジの卵がついていないか確認してから家の中に取り込みます。寒い冬の間中、ずっと優しい花を咲かせてくれるので、冬にはなくてはならない宿根草の1つです。

このように、宿根草には、毎年、その季節を象徴するかのように花を咲かせてくれるものがあります。季節の移ろいを告げてくれる楽しみのひとつなので、その存在感は圧倒的とはいえませんが、なくてはならない存在になっています。

宿根草にはどんな種類がある?

宿根草」は、冬などの寒さが苦手な時期は根だけが残って、地上部は枯れる植物のことを言います。次にまた生育期を迎えると元気な姿を見せてくれるので育てやすい植物です。冬などの苦手な季節には休眠していると言えるものです。こうした「宿根草」と呼ばれる植物にはどんなものがあるのでしょうか。

育てやすいと言われる「宿根草」についてまとめてご紹介します。しかし、同じ品種の中でも「一年草」タイプと「宿根草」タイプの両方があるものもありますので注意をすることも必要です。

宿根草が育ちやすい日本

宿根草」は、その苦手な季節に根っこだけを保ちながら耐え忍ぶ植物です。そして、また生育期になったら元気に育ってくれる植物と言えます。日本の場合には温暖湿潤な気候があり、「宿根草」が育ちやすい環境だとも言われています。

例えば、乾燥地帯の国では、「一年草」や「球根類」の植物が多く育ち、「宿根草」はあまり育ちません。それは乾燥状態が多く、短い雨期にだけ芽を出して花を咲かせるような植物が多くなるからです。短い生育期となり、すぐに種や球根を付ける必要があり、種や球根の状態で次の生育期まで休眠する「一年草」や「球根類」が多くなります。 例として挙げれば日本で古くからある「アサガオ」なども実は熱帯性の外来植物なので一年草で毎年5〜6月に種を蒔いて夏に咲いて種を採取しては来年に備える植物となっています。

その一方、温暖湿潤な気候の日本では「宿根草」も多く、古いものでアヤメキキョウ、オミナエシ、シュウメイギクや山野草と呼ばれる沢山の種類の花があります。これらは古くから休眠期には根だけを残し、日本の風土で育ちながら増えてきた植物です。

苦手な時期を休眠して耐える「宿根草」ですが、実はその苦手な時期や気候、好みの場所などもそれぞれの種類で異なります。それらを上手に組み合わせて植えることで「宿根草」だけでもいつも花が咲く庭や寄せ植えの鉢を楽しむこともできておすすめです。

季節ごとに楽しめる「宿根草」

それぞれの季節に花を咲かせる「宿根草」をご紹介すると、
春に花を咲かせる宿根草には、「マーガレット」「芝」「アヤメ」「デルフィニウム」、
夏に咲く宿根草には「スカビオサ」「キキョウ」「オシロイバナ」「ガザニア」「ジギタリス(ゴマノハグサ科)」、
秋に咲く宿根草には「オキザリス」「オミナエシ」「ガウラ(アカバナ科)」「シュウメイギク」、
冬に咲く宿根草には「クリスマスローズ」「シクラメン」「パンジー」「ビオラ」などがあります。冬は特に花がなくなる季節なのでこれらを植えておくと楽しみがありますよね。

これらのようにそれぞれの季節に咲く「宿根草」を揃えることで一年中花が絶えない庭を作ることもできるようになります。しかもずっと放っておいても育ってくれる庭や寄せ植えの鉢などが出来上がります。

下草としても使える「宿根草」

また植えるとそのまま植えっぱなしでもいい「宿根草」は下草などに使うのも便利です。グランドカバーとしても活躍します。「オキザリス」や「ユキノシタ」「リュウノヒゲ(タマリュウ)」「ハツユキカズラ」「ツルニチニチソウ」「アイビー」などはよく育てられています。

またハーブの多くも「宿根草」が多く、「ミント」「レモンバーム」「オレガノ」「フェンネル」「ベルガモット」などはずっと楽しむことができます。

ワイヤープランツ」「セダム」などの観葉植物の「宿根草」も育てるとかわいらしくていいですよね。

「宿根草」の失敗談も

こうして毎年育って自然に増えていく「宿根草」ですが、あまり放っておくと、枯れてなくなったりもしますので注意もいくつか必要です。

成長し過ぎてあまり広がっていった場合には、株分けをしたりする必要もあります。2〜3年に一度は株分けをしてあげるのが理想です。

また、「ミント」や「スズラン」「ユキノシタ」などは特にどんどん増えていく「宿根草」と言われていますので、人が手を加えてあげることも必要です。

「宿根草」の冬の手入れ

宿根草」は、寒さが苦手な「宿根草」の場合には冬には地上の葉っぱは枯れてしまうのですが、枯れてしまった葉や枝はどうしたらいいのか、判断に悩みますよね。

枯れてしまった葉や枝は切って、3分の一程度ならば切り戻してもいいでしょう。また、生きているとわかっている葉っぱや枝は色が少し変わっている程度でも残しておきます。ただ、あまり大きく育てたくない場合は、この休眠の時期に沢山切り戻しておくこともおすすめです。

また、休眠時の水遣りについてですが、乾かし気味ではありますが必ず続けていく必要があります。

長く育てたい「宿根草」

いかがでしたか。「宿根草」についてまとめましたが、私達がこれまで育てやすいと感じている植物はあらためて考えてみると「宿根草」がほとんどではないでしょうか。育てやすいのと同時にいつも冬を乗り越えて新しく芽生えてくれるその姿には逞しさを感じます。そんな姿を見るたびに、長くずっと育てていきたいと思います。

下草に、一年中枯れない庭造りやハーブ、観葉植物など、沢山の楽しみ方があります。「宿根草」の魅力を存分に楽しんでみませんか。

監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物多肉植物
ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、
一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。

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