ガーデニング

花もきれいでシンボルツリーにおすすめのエゴノキ

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エゴノキは別名「チシャノキ」ともいわれ、皮が苦くエグい味がする実をつけることから、「エゴノキ」と名付けられました。
初夏に、葉の付け根から花茎を伸ばした先に、白い花をたくさん吊り下げ、美しい姿を見せてくれることから、シンボルツリーにとして、庭木として、とても人気があります。

花数が多いために、満開になると枝が真っ白になり、イギリスでは「スノーベル」と呼ばれています。
エゴノキの魅力とともに、育て方・管理方法をご紹介していきましょう。

エゴノキは日本中に自生する落葉樹

エゴノキの花がおわると、ころんと丸い緑の果実をつけますが、皮に強いエグみがあるので、鳥は食べないかと思いきや、ヤマガラは好んで食べるようです。
両足で実を挟み、皮を器用にくちばしで取り除いて、中身だけ食べます。

エゴノキの実の皮がエグいのは、皮にサポニンが豊富に含まれているためで、洗濯などに利用されていました。

エゴノキは、日本・朝鮮半島・中国などに広く分布している落葉樹で、暑さにも寒さにもとても強く、高さが5~7mになる高木です。
日本国内では、北海道から南西諸島まで幅広く分布しています。

園芸品種のピンクチャイムも人気

エゴノキ園芸品種に「ピンクチャイム」があります。
エゴノキの花は白ですが、ピンクチャイムは名前の通りピンク色の花をたわわに咲かせます。
「アカバナエゴノキ」の通称があり、ピンクの花が可愛らしいので、エゴノキよりも人気が高くなっています。

エゴノキよりも、ピンクチャイムのほうが、生育がゆっくりなので、育ち過ぎの心配はすくないのですが、ピンクチャイムのほうが奔放に枝が曲がっていくので、変な方向に伸びていかないように支柱などで抑えて置く必要があります。

梅雨時に変な木の実?がついたら虫こぶ

エゴノキは梅雨時になると、変な形の房のような、木の実のようなものが、枝先につくことがあります。
これは木の実ではなく、「エゴノネコアシ」と呼ばれる「エゴノネコアシアブラムシ」の作った虫こぶです。
花芽が変形してしまい、バナナのような房状になっているものなので、切り取ってゴミ袋に密封して処分しましょう。

エゴノネコアシ以外に、幹に穴を開けて中に巣食って食害してしまう、カミキリムシの幼虫「テッポウムシ」が付くことがあります。
テッポウムシがつくと、木が極端なほど弱ってきます。
人目につきにくいところに穴を開けて入り込むので、裏側などをよくチェックして、穴を見つけたら棒などを差し込んで捕殺しておきましょう。

エゴノキの置き場所

エゴノキは強い風の当たらない陽当たりか半日陰で育てるようにしましょう。
陽当たりのほうが枝葉の生育が良くなりますが、乾きすぎると葉を落として弱ってくるので、陽当たりが良すぎるところよりは、明るい半日陰のほうが生育に適しています。

自然な樹形が美しいエゴノキですが、奔放に枝が伸びていくので、枝同士が絡み合う「からみ枝」や、混み合って風通しの悪くなる「混み枝」ができやすいので、剪定するとスッキリしそうな枝を、付け根から切り落としてすっきりさせるようにします。

枝の剪定は葉っぱのない落葉期が最適ですが、混み合った枝を見つけたときは、剪定の適期でなくても剪定して、全体の風通しを良くしてスッキリさせておくようにしましょう。

エゴノキの植え付けと植え替え

エゴノキは、葉っぱのない落葉期が植え付け・植え替えの適期になりますが、1~2月の寒さが特に強いときは、植え替えは避けるようにしましょう。

エゴノキは高木なので、鉢で育てるのはおすすめではありませんが、鉢で育てる場合は、購入後すぐに1~2周り大きな鉢に植えて、2~3年ごとに更に1~2周り大きな鉢に植え替えるようにします。

エゴノキを地植えにする場合、土質を選びませんが、湿り気味で有機質の多い土を好むので、地植えにする場合は、大きな植え穴を掘ったところに、腐葉土と有機堆肥をたっぷり混ぜ込んだ後、庭土を埋め戻したところに苗をセットして植え付けます。

鉢植えの場合は、普通の培養土に、腐葉土バーミキュライト・パーライトなどをブレンドして、水はけと水持ちの両方を改良するようにします。

エゴノキの水と肥料

地植えのエゴノキは、根付いた後の水やりは、自然任せで構いませんが、鉢植えの場合は水切れをしないように注意が必要です。
水切れが進むと葉っぱが反り返ってくるので注意が必要です。

エゴノキは、肥料はあまり必要としませんが、冬の寒肥と花後のお礼肥を与えるようにしましょう。
冬に与える肥料は、地植えの場合は、株元に穴を掘って中に有機堆肥を埋め込み、土をかぶせておく寒肥が適していますが、花後に与える肥料や、鉢植えに与える肥料は、緩効性化成肥料で十分です。

冬の肥料はゆっくり効果を表した方が良いのですが、完熟度合いが曖昧な堆肥鉢植えに与えると、場合によっては根にダメージを受けてしまうので、鉢植えの場合は、株元にばらまく緩効性化成肥料で十分でしょう。

監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物多肉植物
ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、
一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。

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